こんにちは、CFDで資金200万円を運用しているシータ(@trade_theta)です。
「CFDにはくりっく株365と店頭CFDの2種類あるらしい。何が違うの?」
「FTSE100で配当金を狙うならくりっく株365と店頭CFD、どっちがいいんだろう」
こんな方向けにくりっく株365と店頭CFDを徹底比較、株価指数CFD、特にFTSE100の運用にどちらがおすすめかをご紹介します。
- くりっく株365(取引所CFD)と店頭CFDの違いがわかる
- くりっく株365(取引所CFD)と店頭CFDをどう使い分ければいいか分かる
また、「初心者向けのおすすめ証券会社」、「観点別の証券会社比較」、「取扱商品ごとの証券会社比較」、「その他の金融商品との比較」などCFDに関する網羅的な情報は「CFD口座の比較!初心者向けのおすすめ国内業者・証券会社を紹介」にまとめているので、これからCFDを始める方はぜひ一度目を通してみてください。
目次
くりっく株365(取引所CFD)と店頭CFDを比較
くりっく株365では、イギリスの株価指数FTSE100にレバレッジをかけて長期保有し、配当金をたくさんもらおうという投資方法がネットでは人気です。
そこでFTSE100を運用する際のくりっく株365と店頭CFDの違いを表にまとめました。
項目 | 取引所CFD (くりっく株 365) | 店頭CFD (GMO クリック証券) |
---|---|---|
為替影響 | 受けない (円建て) | 受ける (ポンド建て) |
レバレッジ | 約30倍 | 10倍 |
取引単位 | 価格x100倍 | 価格x0.1倍 |
最低 必要資金 | 26,000 | 10,025 |
売買手数料 | 156円/1枚 | 無料 |
スプレッド | 41£ | 1£ |
手数料率 | 0.30% | 0.01% |
金利相当額 | 毎日 買:-28円 売:+28円 | – |
配当相当額 | 毎週 買:+630円 売:-630円 | – |
価格調整額 | – | 3ヶ月毎 買:+900円 売:-900円 |
額面 配当利回り | 3.01% | 3.60% |
保有期限 | 最長1年 (2021年4月から) | 期限なし |
取引日時 | 月曜〜金曜 15:00〜翌5:00 | 月曜〜金曜 15:00〜翌5:00 |
くりっく株365の手数料はSBI証券、店頭CFDのデータはGMOクリック証券のもので比較しています。
くりっく株365は為替リスクがゼロ
くりっく株365では「日経225」「NYダウ」「DAX」「FTSE100」の4つの株価指数が買えます。
店頭CFDでこれらの銘柄を買うとき、基本的に海外の株価指数は現地通貨建てでの扱いとなり、為替の影響を受けます。
- NYダウ:米ドル
- DAX:ユーロ
- FTSE:ポンド
NYダウの指数は上昇していても、円高になりドル円が下がってしまうと含み益がなくなってしまうこともあります。
店頭CFDの株価指数の利益 = 海外指数の損益 + 為替の損益
一方、くりっく株365ならすべて「円建て」で扱ってくれるため、純粋に株価指数の損益だけを考えればよいことになります。
くりっく株365の株価指数の利益 = 海外指数の損益
くりっく株365の方がレバレッジが大きく、証拠金が少なく済む(同一金額比)
店頭CFDは、株価指数のレバレッジ上限は10倍と定められています。
参考:平成21年金融商品取引法等の一部改正に係る政令案・内閣府令案等の公表について:金融庁
対して、くりっく株365のレバレッジは毎週最新価格に応じて調整される仕組みになっており、だいたい約30倍です。
1000万円分のFTSE100を買う場合、必要となる資金は次のようにくりっく株365は約1/3の資金で済みます。
- くりっく株365:約33万円必要
- 店頭CFD:約100万円必要
くりっく株365はスプレッドが広すぎ問題
くりっく株365と店頭CFD(GMOクリック証券)のスプレッドは次のようになっています。
- くりっく株365:41ポンド
- GMOクリック証券:1ポンド
※くりっく株365の最新:くりっく株365公式ホームページ
※GMOクリック証券の最新:GMOクリック証券 – レート一覧
くりっく株365の場合、FTSE100の価格1ポイントあたり100円の価値があるので、FTSE100を買った直後に約4100円のマイナスからスタートすることになります。
店頭CFD(GMOクリック証券)のFTSE100の価格1ポイントあたり0.1ポンドの価値なので、買った直後は約マイナス14円です。
くりっく株365は売買手数料がかかる&額面に対する手数料率は高め
店頭CFDはほとんどの証券会社で売買手数料が無料です。
くりっく株365は、逆に多くの証券会社で売買手数料は有料です。
例えば、SBI証券ならCFD1枚につき156円の手数料がかかります。
スプレッドと売買手数料の合計額が額面金額に対してどのぐらいの割合を占めるか計算すると次のようになります。
- くりっく株365:0.30%
- 店頭CFD(GMO):0.01%
これは例えば1000万円のFTSE100を買うとき、くりっく株365なら3万円、店頭CFDなら1000円がかかるよ、ということになります。
額面に対する配当金は店頭CFDの方が多い
くりっく株365と店頭CFD(GMOクリック証券)の過去の配当金相当額はWEBで公開されています。
※くりっく株365:くりっく株365の過去の配当・金利実績
※GMOクリック証券は口座へログインが必要
両方を1年間保有したとき配当金相当額がどのぐらいもらえるのかを計算したところ、次のようになりました。
- くりっく株365:3.01%
- 店頭CFD(GMO):3.60%
※集計期間は2018年10月〜2019年9月
くりっく株365を保有すると「配当相当額」をもらうと同時に、金利支払いにあたる「金利相当額」を支払うことになるので「配当相当額」から「金利相当額」を差し引いて計算しています。
配当金 = 配当相当額 – 金利相当額
使用したデータはこちらです。
また、店頭CFD(GMOクリック証券)は、「価格調整額」の中に配当相当額と金利相当額が含まれているため、単純に「価格調整額」の合計金額を配当金として計算してます。
くりっく株365は2021年4月から保有期限が最長1年間になる
現在の「くりっく株365」は、2021年3月を目処に上場廃止となり、最長期限が1年となる新しい「くりっく株365」が2020年9月から上場予定と公式よりアナウンスされています。
参考:はじめよう!くりっく株365|くりっく株365公式ホームページ
保有期限が1年間に制限されると次のデメリットがあります。
- ポジションを保持し続けるには、1年ごとに高い手数料を払い再購入する必要がある
- 決済のたびに利益が確定されるため、税金支払いが発生する
もともとスプレッドが広く手数料が高い分、長期投資の方が妙味があったくりっく株365ですが、保有期限が1年に制限されることでその旨味も薄れてしまいます。
一方、店頭CFD(GMOクリック証券)は、保有期限なしで保有できるため、長期保有も問題ありません。
くりっく株365と店頭CFDはどっちがおすすめ?【これからは店頭CFDがおすすめ】
もともとくりっく株365は以下の理由から短期売買には向きませんでした。
- 売買手数料・スプレッドが店頭CFDより高く手数料負けにつながりやすい
短期売買では手数料が安い店頭CFDに分があったわけです。
さらに長期投資の面で見ても、次の理由からくりっく株365は向いていません。
- 配当金が店頭CFD(GMO)よりも少ない
- 保有期限が1年に制限され、手数料・税金など追加のコストがかかる
店頭CFDの中でも今回GMOクリック証券を取り上げているのは、株価指数CFDの保有時に「オーバーナイト金利」が発生しないためです。
他社ではFTSE100を保有すると金利支払いがじわじわ発生するのですが、GMOクリック証券ならそのコストが発生しないため、ポジション保有時にかかえる金利支払いへのストレスが皆無です。
CFDでFTSE100へ投資をするならくりっく株365ではなく店頭CFD(GMOクリック証券)にしておくと、最もコストを抑えて配当金をもらえる運用ができるのでおすすめです。
まとめ:FTSE100で配当金を狙うならGMOクリック証券ではじめよう
くりっく株365と店頭CFD(GMOクリック証券)の比較をおさらいします。
項目 | 取引所CFD (くりっく株 365) | 店頭CFD (GMO クリック証券) |
---|---|---|
為替影響 | 受けない (円建て) | 受ける (ポンド建て) |
レバレッジ | 約30倍 | 10倍 |
取引単位 | 価格x100倍 | 価格x0.1倍 |
最低 必要資金 | 26,000 | 10,025 |
売買手数料 | 156円/1枚 | 無料 |
スプレッド | 41£ | 1£ |
手数料率 | 0.30% | 0.01% |
金利相当額 | 毎日 買:-28円 売:+28円 | – |
配当相当額 | 毎週 買:+630円 売:-630円 | – |
価格調整額 | – | 3ヶ月毎 買:+900円 売:-900円 |
額面 配当利回り | 3.01% | 3.60% |
保有期限 | 最長1年 (2021年4月から) | 期限なし |
取引日時 | 月曜〜金曜 15:00〜翌5:00 | 月曜〜金曜 15:00〜翌5:00 |
くりっく株365は、手数料・スプレッド負担が大きいため、短期売買には不向きです。
また、配当利回り・長期保有時のコスト面で考えても店頭CFDに分があると言えます。
店頭CFDでFTSE100をやるなら、GMOクリック証券がおすすめです。
FTSE100保有時にオーバーナイト金利が発生せず、配当金支払いもくりっく株365を上回ります。
売買時のスプレッドも狭いため、短期トレードでもコスト負担を抑えることができます。
GMOクリック証券は僕もトレンドフォロー戦略のメイン口座として使っています。
まだ口座をお持ちでない方は、この機会に作っておきましょう
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