こんにちは、CFDで資金200万円を運用しているシータ(@trade_theta)です。
「VIXのCFDってどこの証券会社でやるのがいいんだろう」
「VIXのCFDが買えるおすすめ証券会社を知りたい」
こんな方向けに、VIXのCFDの取扱がある3社を徹底比較、おすすめの証券会社をご紹介します。
- 為替手数料、スプレッド、維持費、配当金、必要証拠金、保有期限の各社の違いが分かる
- 小額でのトレードならGMOクリック証券が、まとまった金額でのトレードならサクソバンク証券が最適
また、「初心者向けのおすすめ証券会社」、「観点別の証券会社比較」、「取扱商品ごとの証券会社比較」、「その他の金融商品との比較」などCFDに関する網羅的な情報は「CFD口座の比較!初心者向けのおすすめ国内業者・証券会社を紹介」にまとめているので、これからCFDを始める方はぜひ一度目を通してみてください。
目次
VIXは「恐怖指数」とも言われ、S&P500が暴落すると上昇しやすい特徴がある
VIXは「Volatility Index」の略で、米国を代表する株価指数「S&P500(オプション)」の将来のボラティリティ(予想変動率)指数です。
VIXは別名「恐怖指数」とも言われます。S&P500の暴落するとVIXが上昇する特徴があるためです。(株価は上昇より下落局面でボラティリティが高まりやすいため)
VIXの最大の特徴は下方バイアスが存在すること
下方バイアスとは、つまり「放っておくと勝手に価格が下落していく」ということです。
VIXに下方バイアスが働く理由は以下の2点からです。
- VIXはS&P500と逆相関にある
- VIXは「順ザヤ(コンタンゴ)」になっている
VIXはS&P500と逆相関にある
米国を代表する株価指数「S&P500」は、過去200年以上にわたり右肩上がりに成長を続けています。
VIXは「S&P500」と逆相関の関係があるため、上昇し続けるS&P500に対して、VIXは下落し続けることになります。
「逆相関」とは、一方が上昇すると、もう一方が下落するような関係のことを言います。
VIXは「順ザヤ」になっている
「順ザヤ」とは、先物取引で「期先物」が「期近物」より高い状態のこと。順ザヤの先物は「期近物」から「期先物」へ乗り換える時、損失が発生する。
「うーん、先物ってなあに?」という方は「日経225先物とCFDの違いを比較」の記事で解説しているので、先にご覧いただくと理解がスムーズです。
VIXのCFDは、CFD内部で原資産となる「VIX先物」の「期近物」から「期先物」へ乗り換えを行いますが、その際に「価格調整額」といった形で損失分の穴埋めが行われます。
CFD会社により買えるVIXの種類が異なる:VIXとVXX
「VIX」のCFDが買えるのはGMOクリック証券とIG証券です。
サクソバンク証券は「VIX」ではなく、VIXに関連する類似の商品たちを買うことができます。
この記事では比較的歴史が古く、出来高も多い「VXX」を対象としてCFD会社の性能を比較します。
「VXX」とは、残存日数が30日になるように保有した場合のパフォーマンスである「VIX短期先物指数」に連動する商品。VIXと値動きは異なるので注意
「VXX」はVIXと値動きが異なりますが、S&P500と逆相関にあり、順ザヤであり、下方バイアスがあるという特徴は持ち合わせているので、VIXと似たようなトレード手法をとることが可能です。
S&P500が暴落するたびにピクンと価格が急上昇し、S&P500が上昇していくフェーズではVIXは緩やかに下落する、こんなチャートになります。
一貫した右肩下がりの下方バイアスが確認できます。(あまりに下落が激しいため、縦軸は対数表示にしています)
VIX、VXXともに特徴的なチャート形状のため、それぞれユニークな投資戦略で攻めることが可能です。
VIX(米国VI)が買えるCFD会社を徹底比較!
VIXを取り扱っているCFD会社3社の特徴を比較表がこちらです。
項目 | GMOクリック 証券 (VIX) | サクソバンク 証券 (VXX) | IG証券 (VIX) |
---|---|---|---|
売買手数料 | 無料 | 0.025ドル/株 (最低10ドル) | 無料 |
為替手数料 | 無料 | 0.50% | 0.50% |
スプレッド | 0.05 | 0.01 | 0.1 |
金利 | 月1回 価格調整額 | 毎日 オーバー ナイト金利 買:-¥0.24 | 毎日 ファンディング コスト 買:調査中 売:調査中 |
最小 取引単位 | 10倍 | 1倍 | 2倍 |
レバレッジ | 5倍 | 1倍 | 8倍 |
最低保証金 | ¥3,233 | ¥6,545 | ¥39,797 |
保有期限 | 無期限 | 無期限 | 無期限 |
売買手数料:GMO、IG証券は無料。サクソバンクは手数料あり
売買にかかる直接的な手数料は、GMOクリック証券、IG証券は無料です。
一方、サクソバンク証券は以下の手数料がかかります。
- 1株あたり0.025ドル
- 最低手数料:10ドル
小額での売買は、手数料率で不利になるので注意が必要
為替手数料:GMOクリック証券が無料
為替手数料は日本円を外国通貨へ交換するための手数料です。海外商品を日本円で売買する際に発生します。VIXのCFDも対象です。
GMOクリック証券は、為替手数料は唯一無料なので、最もお得です。
IG証券とサクソバンク証券は、決済時の差額に0.5%の為替手数料がかかります。
スプレッド:GMOクリック証券が0.05ドルで最安
スプレッドは「買い価格」と「売り価格」の差のことで、この差額は実質的な売買手数料になります。そのためスプレッドは狭ければ狭いほど良いです。
VIXのスプレッドはGMOクリック証券が0.5ドルで最安です。
売買手数料+スプレッド:小額取引ならGMOクリック証券が最安、高額取引ならサクソバンク証券が最安
売買手数料とスプレッドのトータルの手数料で、最安となるCFD会社は約定代金(取引額)に応じて変わります。
横軸に約定代金、縦軸に売買手数料とスプレッドのトータルコストをプロットして3社を比較したものが以下のグラフです。
- 小額取引:GMOクリック証券が最安
(約40万円以下)
- 高額取引:サクソバンク証券が最安
(約40万円以上)
※VIX=VXX=15ドル、1ドル=109円で試算
※VIX価格、ドル円は日々変動します
サクソバンク証券は、最低10ドルの売買手数料がかかるため、約40万円以下の取引では手数料がGMOクリック証券よりも不利になります。
一方、約40万円を超える取引の場合には、スプレッドが小さい影響の方が大きくなり、3社の中で最も手数料が安くなります。
維持費・金利:GMOクリック証券が最も優秀
CFDは「ショート」や「ロング」のポジションを持っているだけでも維持費がかかることがあります。
各社で費用の呼び名が以下のように異なるため、ややこしい状況になっています。
- GMOクリック証券:価格調整額
- サクソバンク証券:オーバーナイト金利
- IG証券:ファンディングコスト
先に結論を言ってしまうと、維持費はGMOクリック証券が無駄な費用が発生しないためオトクです。
GMOクリック証券のVIX価格調整額はロングとショートの受け払い金額が同額なので、何度も売買をするなら気にしなくてもOK
GMOクリック証券のVIXのCFDには、「価格調整額」と呼ばれる調整金の受け払いが発生します。
VIXの過去の価格調整額は次のようになっています。
「売」に書かれている金額がショートポジションを持っているときに受け払いする価格調整額で、「買」に書かれている金額がロングポジションを持っているときの価格調整額です。
例えば、2019年12月11日に1lotのVIXを保有していた場合、ポジションにより以下のような受け取り・支払いになります。
- 買(ロング)ポジション:1975円の支払い
- 売(ショート)ポジション:1975円の受け取り
価格調整額の一覧表をみると「ロングで受け取る金額とショートで支払う金額が同額」ということがわかります。
なので、どちらか一方向に偏らず、ロングとショートを同程度トレードをするやり方であれば、費用負担を気にする必要はありません。
価格調整額の詳細は「CFDの価格調整額とは何か」で解説しているので、さらに詳しく理解したい方はぜひご覧ください。
サクソバンク証券のVIXは、オーバーナイト金利が買いでも売りでも発生する
サクソバンク証券のVIXのCFDは、オーバーナイト金利と呼ばれる維持費がかかります。
CFD取引はレバレッジを効かせることで元手よりも大きな金額の売買ができますが、これは証券会社からお金を借りていることに他なりません。
オーバーナイト金利は、証券会社から借りているお金に対する金利の受け払いに該当します。
オーバーナイト金利は、約定代金(レバレッジを効かせた金額)に対してかかり、計算式は次のようになります。
- 買オーバーナイト金利=約定代金x(LIBOR+3.5%)/360
- 売オーバーナイト金利=約定代金x(LIBOR-3.0%)/360
参考:証券CFD取引で約定代金が100万円の建玉を持ち越した場合に発生するオーバーナイト金利の概算値を教えて下さい – よくある質問・FAQ|サクソバンク証券
VIXのCFDを最小取引単位で1日だけ保有した場合のオーバーナイト金利は次のとおりです。
- 買オーバーナイト金利:
-0.24円 = 14.94ドル x (1.79% + 3.5%)/360 x 109.35ドル/円
- 売オーバーナイト金利:
-0.05円 = 14.94ドル x (1.79% – 3.0%)/360 x 109.35ドル/円
※VXX=14.94ドル、LIBOR=1.79%、1円=109.35ドルとして計算
※VXX、LIBOR金利、ドル円は毎日変動します
サクソバンクのオーバーナイト金利は、トレード画面で確認ができます。
VXXは価格の「下方バイアスがある」ため、ほとんどの人は「売りポジション」をとると思いますが、その際のオーバーナイト金利はとても小額なので安心してください。
IG証券のVIXは、売りでも買いでもファンディングコストの支払いが発生する
IG証券のファンディングコストは、価格調整額(原資産となるWTI原油先物の期近と期先の価格差の調整)とIG証券の資金調達コストの2つから決定されます。
ファンディングコスト = 価格調整額 + IGの資金調達コスト
「価格調整額」(正式な名称ではありませんが、便宜上こう呼んでいます)の部分は、GMOクリック証券のケースと同じく、ロングとショートに同額の受け払い金額が設定されます。
一方、IGの資金調達コストはロング・ショート問わず必ず発生する費用です。
このため、GMOクリック証券よりは維持費で不利となります。
詳しくはIG証券公式のページをご覧ください。
参考:IG証券公式
必要保証金:GMOクリック証券が最も小額で取引できる
3社のうち、GMOクリック証券が約3000円から取引ができて、最も小額にVIXのトレードができます。
サクソバンク証券は、2倍の約6,000円、IG証券は13倍の約4万円です。
これは取引単位とレバレッジの違いが影響してます。
保有期限:3社とも無期限
ただし、前述のとおり、VIX(VXX)には「順ざや」なので「買いポジション」を長期保有するとマイナスが増え続けるため、そこだけは注意しましょう。
こんな人はGMOクリック証券がおすすめ【小額で取引したい方】
「GMOクリック証券」のVIXは「約定代金40万円以下のトレードならトータルコストが最安」「約3000円(小額)でトレードが始められる」の2点が最大の特徴です。
- 売買手数料+スプレッドのトータルコストが40万円以下で最安
- 小額(3000円)からVIXトレードを始められる
小額トレードに強みがあるため「VIXトレードをこれから始めたい方」にとっては最適なCFD会社と言えます。
僕も最初のVIXトレードは「GMOクリック証券」からスタートしました。
こんな人はサクソバンク証券がおすすめ【まとまった金額で取引したい方】
サクソバンク証券は「約定代金40万円以上の場合にトータルコストが最安」になる強みがあります。
- 約定代金40万円以下でトータルコストが最安
- 株価指数CFDの費用は第2位の安さ
- 約7,000以上の中からこだわりの個別株CFDに投資できる
- CFDだけでなく、FX、現物米国株も一元管理
ある程度VIXトレードに慣れ、トレードする金額を増やしたくなったときに最もおすすめなCFD会社です。
また、サクソバンク証券で買えるVXXは、VIXよりさらに下方バイアスが強い特性があるため、空売りのトレンドフォロー戦略で大きな利益が安定して期待できます(別途、記事化します)
VXXで大きな利益を上げたい中級者以上の方は、サクソバンク証券でトレードするのが良いと思います!
まとめ:VIX(VXX)はGMOクリック証券かサクソバンク証券で始めよう
VIX(VXX)が買えるCFD会社を徹底比較しましたが、あらためておすすめのCFD会社は以下の2社になります。
- GMOクリック証券:小額でVIXトレードを始めたい方に最適
- サクソバンク証券:まとまった金額でVXXトレードをした方に最適
初めてVIXのCFDでトレードをするなら、まずGMOクリック証券で始めるのが良いと思います。
小額でトレードする場合、他社では余分なコストがかかってしまうため、単純にもったいないです。
GMOクリック証券は、取扱銘柄も多いため、中長期のトレンドトレーダーの方にとってもチャンスを掴みやすい証券会社です。
まだ口座をお持ちでない方は、この機会に口座開設をしておきましょう。
他の観点でのCFD会社との比較はこちら記事をご覧ください。