こんにちは、インデックス投資で1000万円を運用しているシータ(@tsumitate_theta)です。
ネットを探すと「目的で使い分けよう!」という話はよく見かけるものの、絶対的な節税額での比較結果はなかなか見つかりません。
そこでこの記事では、明確にどちらがいくらお得なのかを比較して白黒ハッキリつけました。
結論から言うと「インデックス投資にNISA枠を使うのなら、つみたてNISAの方が一般NISA枠1年あたり92800円お得」です。
ぜひ最後までご覧ください。
なお、「iDeCo・NISAとの違い」「おすすめの資産配分」「金融機関」「商品」などつみたてNISAの網羅的な攻略情報は「つみたてNISAサイトマップ」にまとめているので、これからつみたてNISAを始めようという方は、ぜひご覧ください。
CHECK! つみたてNISAサイトマップ
また、その他の「始める前に知っておくべき基本」について知りたい方は「積立NISA(つみたてNISA)の基礎知識|始める前に知っておきたい仕組み・基本まとめ」もあわせてご覧ください。
目次
一般NISAとつみたて(積立)NISAの違いを比較
一般NISAとつみたてNISAの仕組みを表にしたのがこちらです。
項目 | 一般 NISA | つみたて NISA |
---|---|---|
タイプ | 10年未満の 中期投資向け | 20年以上の 長期投資向け |
対象者 | 20歳以上 | 20歳以上 |
非課税上限 | 年間120万円 | 年間40万円 |
口座開設可能数 | 1人1口座 | 1人1口座 |
非課税期間 | 最長5年 (※10年) | 最長20年 |
ロールオーバー | あり | なし |
途中解約 | いつでも可 | いつでも可 |
運用益の減税 | 非課税 | 非課税 |
購入方法 | 一括・積立 | 積立のみ |
取扱銘柄 | 株、投資信託 ETF、REITなど | 長期投資に 適した投信・ETF |
10年以下の中期的な投資がメインだった一般NISAに対して、20年間の長期投資を推奨するのがつみたてNISAです。
老後の年金は自分で用意しなさいよ、という国からのメッセージが強く伺えます。
一般NISAとつみたてNISAの最大の違いは、非課税上限と非課税期間です。
- 非課税上限:年間120万円→年間40万円へ減少
- 非課税期間:5年→20年へ増加
非課税上限が年間40万円へ減ったことは節税にとってマイナス要因ですが、非課税期間は20年と大幅に増えてプラス要因となっています。
プラスとマイナスを同時されたものだから、どっちがお得なのかピンとこない原因になっています。
つみたてNISAで節税できる金額をシミュレーション
早速、節税額のシミュレーションに入ります。
以下の3つのケースを比較します。
- 一般NISAで5年運用
- 一般NISAで5年運用+ロールオーバーでさらに5年=合計10年運用
- つみたてNISAで20年運用
年利7%で運用した場合、どれだけ差が生まれるかを見ます。
年利ごとの複利効果の早見表を用意しました。縦が年利、横が運用年数です。
表の中の値は、資産が何倍に増えるかを示しています。
- 年利7%で5年運用:元本は1.4倍になる
- 年利7%で10年運用:元本は1.97倍になる
- 年利7%で20年運用:元本は3.87倍になる
20年運用すると複利効果がガツンと効いてきますね。3.87倍まで増えます。
ただし、つみたてNISAは年間上限額が少ないため、まだどちらがお得かわかりません。
1年あたりの年間非課税額をMAXまで使った場合、運用期間終了時にいくらの利益が出るかをまとめたものが以下です。
項目 | NISA | NISA ロールオーバー | つみたて NISA |
---|---|---|---|
運用期間 | 5年 | 10年 | 20年 |
年間非課税額 | ¥1,200,000 | ¥1,200,000 | ¥400,000 |
非課税 終了時の残高 | ¥1,680,000 | ¥2,364,000 | ¥1,548,000 |
非課税 終了時の利益 | ¥480,000 | ¥1,164,000 | ¥1,148,000 |
非課税終了時の利益は、一般NISAロールオーバーとつみたてNISAが高いです。
ざっくり言うと、一般NISAロールオーバーは、120万円の元手が10年経つと2倍の240万円になる、つみたてNISAは40万円の元手が20年経つと4倍の160万円になる。わかりやすいですね。
一般NISAで5年たったとき、ロールオーバーするよりつみたてNISAへ切り替える方が節税面でオトク
ただし、一般NISAロールオーバーは、NISA枠を実質2年分消化してしまうため、注意が必要です。
一般NISAでロールオーバーをしなければ、その年はつみたてNISAで枠を使うことができるんです。
つまり、一般NISAでロールオーバーをするということは、つみたてNISA1年分に当たる利益を奪っているということです。
一般NISAで5年運用後にロールオーバーする場合とつみたてNISAに切り替える場合の差を見てみると
- ロールオーバーに切り替える:
ロールオーバーの利益とNISA利益の差分
=684,000円の利益 - つみたてNISAに切り替える:
1,148,000円の利益
となり、つみたてNISAの方が464000円多くの利益を非課税対象とできます。
税率20%を掛けるとNISA枠1年あたり92800円、つみたてNISAの方がお得となります。
一般NISA終了後の2024年からは、つみたてNISA1本に統合されるようなので、みんなつみたてNISAをすれば良いですが、一般NISAと並行する期間中でもつみたてNISAをやる方が節税額はお得です。
つみたてNISAをやるといくら儲かるかは、「【非課税効果】つみたてNISA(積立NISA)の節税シミュレータ【丸わかり】」の運用シミュレータを使うとはっきりと分かります。まだ試していない方はぜひ利用してみてください。
一般NISAを選ぶ方が良い場合と注意点
今回の結論を出すには以下の前提がありました。
- 投資信託で長期のインデックス投資をやりたい
- 節税額が最大になるよう途中解約はしない
この条件に当てはまる人は、つみたてNISAの方がお得になります。
逆にこんな人は一般NISAの方がふさわしいと思います。
- 投資信託ではなく、個別株で大きなリターンを得たい
- 途中で解約がしたい
一般NISAを選ぶ時の注意点もあるので気をつけましょう。
- 5年〜10年と比較的短期間の投資のため、市場の暴落タイミングが重なると損失が生まれ、NISAの非課税メリットを受けられない可能性がある
- 過去の暴落は約10年ごとに起きているが、直近は10年前のリーマンショック以来まだ暴落が来てない
- 個別株投資ではさらに損失が生まれる可能性が上がるため、非課税メリットを受けられないリスクが上がる
一般NISAからつみたてNISAへの切り替え・変更方法
つみたてNISAの方がお得だと分かったら、次に出てくるのは今一般NISAを使っている人はどうすればいいのか、ということだと思います。
今年2019年に一般NISAを持っている人がつみたてNISAへ切り替えが可能なタイミングは、今年のNISA枠で既に商品を買っているかで変わります。
- 既に2019年の一般NISA枠で何かを買っている場合:つみたてNISAが使えるのは来年2020年から
- まだ2019年の一般NISA枠で何も買ってない場合:2019年からつみたてNISAが使える
僕は2018年までは一般NISAを使っていましたが、2019年からはつみたてNISAに切り替えました。
つみたてNISAへの切り替えで実際に行った手順を具体的なスケジュールとともに公開しているので、切り替えたい方はぜひ参考にしてみてください。
つみたて(積立)NISAと一般NISAの両方を併用することはできるのか
僕も以前は勘違いしていたのですが、実はつみたてNISAと一般NISAは併用できます。
同一年度内はつみたてNISAと一般NISAどちらかしか選べないのですが、年単位で切り替えができます。
「今年は一般NISA、来年はつみたてNISA」といった使い方が可能です。
一般NISAからつみたてNISAに切り替えた場合、一般NISAで購入済みの商品は非課税期間の5年間保持できるので全く問題ありません。
例えば、僕は2018年のNISA枠を使い切っていて、2019年からつみたてNISAへ切り替えましたが、2018年に購入した商品は5年間非課税が有効な状態で保持できる、ということです。
切り替え時に気をつけるべきポイントの詳細は「NISAからつみたてNISA(積立NISA)へ切り替える時の注意点は?保有済みの商品の取り扱い・手続きまで解説」で紹介しています。切り替え前に目を通してもらえると失敗を防げると思います。
つみたてNISAでおすすめの商品は?
つみたてNISAは20年間の長期投資です。
長期投資を前提で考えると、次の5つのポイントで選ぶのが良いです。
- 市場平均の成果を目指す「インデックスファンド」の中から選ぶ
- アセットクラスは新興国株式、先進国株式、全世界株式の中から選ぶ
- 各アセットクラスの中で信託報酬が安いものを選ぶ
- 純資産残高が一定以上に大きく、右肩上がりに増えているものを選ぶ
- 信託報酬の値下げ実績があると理想
商品選びの詳細は「【2020年】積立NISA(つみたてNISA)のおすすめ商品・銘柄と選び方まとめ」で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。
具体的な商品で言えばこのあたりがおすすめです。
リターンが下がると思われる以下は、避けておくのが良いです。
- 債券が含まれるバランス型ファンド
- 日本国内株式:2038年は少子高齢化で経済は相当厳しい環境になることが予想される
「文章を読むがめんどうだからパッと自分にピッタリな商品を教えて欲しいんだけど」という欲張りなあなたのために、質問に答えるだけであなたにピッタリの商品を提案する「つみたてNISA商品診断」を作ってみたのでよかったら使ってみてください。
まとめ:節税効果が高いのはつみたてNISA!つみたてNISAは楽天証券で始めよう
つみたてNISAと一般NISAどちらがお得なの?の答えは、「つみたてNISA」となりました。
インデックス投資にNISA枠を使いたいのであれば、つみたてNISAを選択する方が幸せになれます。
つみたてNISAをやるなら「楽天カード払いで積立をすると1%ポイント還元がもらえる楽天証券」が他社より圧倒的にお得です。
1%コストを安くできると、長期の資産運用で有利に働きます。少しでもリターンを増やしたいので、僕もSBI証券から楽天証券のつみたてNISAへ移管をしました。
口座開設は少し面倒に感じるかもしれませんが、ノーリスクでリターンが増やせるので単純にやらないともったいないです。
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楽天証券と他証券会社の比較は、こちらの記事をご覧ください。