こんにちは、インデックス投資で1000万円を運用しているシータ(@tsumitate_theta)です。
正直な話、僕個人としてはつみたてNISAで債券不要派です。なので債券が含まれるバランスファンドをあまりおすすめしたくありません。
ですが、投資の初心者の方の中には「リターンはそこまで高くなくても良いからとにかくリスクを抑えて投資をしたいんだ!」という方も間違いなくおられると思います。
そこで今回は、そんなリスクは出来るだけ抑えたい初心者の方向けに、数あるバランスファンドの中から本当におすすめできるファンドを厳選してご紹介します。
- つみたてNISAでのバランスファンドの選び方が分かる
- つみたてNISAでおすすめのバランスファンドが分かる
なお、「iDeCo・NISAとの違い」「おすすめの資産配分」「金融機関」「商品」などつみたてNISAの網羅的な攻略情報は「つみたてNISAサイトマップ」にまとめているので、これからつみたてNISAを始めようという方は、ぜひご覧ください。
CHECK! つみたてNISAサイトマップ
また、その他のおすすめ商品について知りたい方は「【2020年】積立NISA(つみたてNISA)のおすすめ商品・銘柄と選び方まとめ」もあわせてご覧ください。
目次
つみたてNISAで のバランスファンドの選び方
バランスファンドを選ぶ時のポイントは次の3つです。
- 国内株式の配分が高すぎないもの、新興国株式を含んでいるものを選ぶ
- 債券比率が多すぎないものを選ぶ
- 信託報酬が安く、純資産総額が右肩上がり
国内株式の配分が高すぎないもの、新興国株式を含んでいるものを選ぶ
ノーベル賞も受賞した現代の王道と呼ばれる資産配分は、全世界の時価総額比率どおりに株式を保有する「市場(マーケット)ポートフォリオ」です。
最近はざっくり「日本:先進国:新興国=10:80:10」程度の配分になっています。
「市場ポートフォリオ」で保有していれば、世界の平均的な経済成長の恩恵をそのまま受けることができるので大失敗することはありません。
世に出回っているバランスファンドは、次のような偏りを持ったものが結構あります。
- 日本株式の割合が世界の時価総額比率と比べると高い
- 新興国株式の割合が世界の時価総額比率と比べると低い
少子高齢化が迫る日本の将来を過大評価するのはリスクが高い
日本の将来は、労働人口減少によるGDP低下、少子高齢化による社会保険料負担、税金の増加が避けられないことがほぼ確定しているので、過剰に期待しすぎるのはリスクが高いです。
世界の時価総額比率どおりに株式の中で10%程度を上限にするのが妥当かと思います。
なので、日本株式の割合が高すぎる次のファンドは除外します。
- DCニッセイワールドセレクトファンド(標準型)
国内株式30%、先進国株式20% - つみたてバランスファンド
国内株式30%、先進国株式20%、新興国株式5%、
日本の少子高齢化や将来については「高負担・低福祉・増税が確定している日本の将来に投資するのはつらい」でご紹介しているのでぜひご覧ください。
人口増加が確定している新興国を過小評価するのはリスクが高い
また、逆に新興国は今後人口増加が進みます。経済の中心が今の先進国から新興国へシフトしていくことは、ほぼ間違いがないでしょう。
つみたてNISAの非課税期間は20年と長いです。20年後を見据えるとこれらの新興国を過小評価したファンドは逆に機会損失のリスクが高いと思います。
というわけで、新興国株式がない、時価総額比率よりも割合が低い次のファンドも除外するのが懸命です。
- 4資産均等系
国内株式25%、先進国株式25%、国内債券25%、先進国株式25% - 6資産均等系
国内株式16%、先進国株式16%、国内債券16%、先進国株式16%、国内リート16%、先進国リート16%
債券比率が多すぎないもの
「積立NISAで債券は必要?【長期投資では不要です】」で説明しているとおり、長期保有になればなるほど株式のリスクはどんどん減少していくため、20年間100%手放さない運用ができる人であれば債券は不要です。
ですが、一時的な暴落でパニックに陥り、不安に押し切られ売却してしまうぐらいなら、債券を入れてでも長期保有を目指した方が賢い選択と言えます。
とはいえ、つみたてNISAは運用益が非課税になる制度です。出来るだけ非課税の恩恵を受けるために株式よりもリターンの低い債券を組みれる割合はせめて50%以下にしたいところです。
「債券重視型」と記載があるような次のファンドは除外していきます。
- DCニッセイワールドセレクトファンド(安定型)
債券85% - 三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)
債券65% - ダイワ・ライフ・バランス30
債券70% - たわらノーロード バランス(堅実型)
債券72%
などなど
信託報酬が安く、純資産総額が右肩上がり
最後に何と言ってもコストが安いことは大切です。バランスファンドの中には2000年代に設定されたものもあり、ここ最近のお求めやすくなった信託報酬について来れていないものも多いです。
最近ではバランスファンドと言えど、0.3%以下程度の信託報酬でなければ見向きもされないでしょう。
バランスファンドの中では比較的に人気が高い、以下の2本もコストの面ではここで脱落となります。
- 世界経済インデックスファンド:信託報酬0.54%
- セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド:信託報酬0.62%
また、純資産総額が大きいと「繰上償還」と呼ばれる「強制的な資産運用停止」を回避しやすくなります。
このあたりの話は「つみたてNISAの商品の選び方!失敗しない5つのポイント」でも紹介しているので、気になる方はぜひご覧ください。
つみたてNISAのバランスファンドでおすすめ商品を紹介!
ここまでの条件から厳選したおすすめバランスファンドは次の2本です。
- 楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)
- eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
つみたてNISAで買える全バランスファンドは「【2021年6月版】つみたてNISAの対象商品一覧」で一覧にしているので、合わせてご覧いただくと信託報酬・純資産総額の違いも見えて理解が深まると思います。
CHECK! 【2021年6月版】つみたてNISAの対象商品一覧
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)【総合的にいい】
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)は、株式の内訳、債券の割合、信託報酬の安さの3拍子揃っている優秀なファンドです。
項目 | 内容 |
---|---|
ファンド名 | 楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型) |
資産配分 | 株式70% 債券30% |
株式内訳 | 全世界 時価総額比率 |
債券内訳 | 全世界 時価総額比率 |
購入時手数料 | なし |
信託財産 留保額 | なし |
信託報酬 | 0.2376% |
純資産総額 | 14.4億円 (2019年8月30日) |
- 株式の配分が全世界の時価総額比率どおりになっていてバランスがいい
- 債券の割合が30%程度に抑えられているので株式のリターンがちゃんと得られる
- 信託報酬は0.2376%で、比較的安い
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)の株式部分は、みんな大好きバンガード社のバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)なので、時価総額比率どおりに世界の株式に投資ができバランスが良いです。
また、つみたてNISAにふさわしく株式の方が多めのバランスになっています。
さらに、楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)は信託報酬が0.2376%と同種のバランスファンドと比べると安いです。
- 世界経済インデックスファンド:信託報酬0.54%
- セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド:信託報酬0.62%
ライバルファンドと比べると倍以上のコスト差があるので、長期投資ではその分有利に含み益を増やせます。
一方、弱点となるのは次の1点です。
- まだ若いファンドのため、純資産総額が少ない
同種のライバルファンドは数百億円以上の純資産総額があります。
- 世界経済インデックスファンド:577億円
- セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド:1650億円
とはいえ、純資産総額は着実に積み上がって来ているので特に大きな問題にはならないかと思います。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)【コスト重視なら】
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)の最大の売りは、バランスファンドの中でも圧倒的に安い信託報酬です。
項目 | 内容 |
---|---|
ファンド名 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) |
資産配分 | 国内株式:12.5% 先進国株式:12.5% 新興国株式:12.5% 国内債券:12.5% 先進国債券:12.5% 新興国債券:12.5% 国内リート:12.5% 先進国リート:12.5% |
購入時手数料 | なし |
信託財産 留保額 | なし |
信託報酬 | 0.1512% |
純資産総額 | 310.96億円 (2019年8月30日) |
- 信託報酬は0.1512%で、バランスファンドで最安
- 債券比率が37.5%と少なめの配分
- 多くの資産に分散投資できること
冒頭でもお伝えしたとおり、このファンドの最大のメリットは信託報酬がバランスファンドの中で最安なことです。
8つの資産が均等になっているため、債券比率が少ないこともつみたてNISAでやるにはメリットになります。
また、リートが加わっていることで多くの資産に分散投資ができることもメリットと言えると思います。
逆に惜しいところは次の通りです。
- リートが入っているところ
- 株式が均等配分なところ
8資産均等というコンセプトの商品なので当たり前のことではあるのですが、個人的には「リートは本当に必要か?」「株式は時価総額比率が正義」派なので、この辺りに関しては残念に思ってしまいます。
ただし、十分にコストが安いため、この辺の配分を特に気にしない人であれば良いバランスファンドと言えると思います。
(実際にこちらのファンドの方が、楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)よりも純資産総額が高く、人気があります)
補足:バランスファンドでなくとも、株式100%な投資信託1本とマネーブリッジの組み合わせでリスクは下げられます
ここまでバランスファンドの中からおすすめを一生懸命ご紹介して来ましたが、僕の本心としては「つみたてNISA枠は株式100%で使い切って欲しい」というのが本音です。非課税のメリットが最大化されるからです。
そこで、つみたてNISA枠を株式100%で埋めつつ、さらにリスクも下げる方法として、楽天銀行のマネーブリッジ(=普通預金)を利用する方法をご紹介したいと思います。
これはバランスファンドの債券の部分を、普通預金の中でも高金利なマネーブリッジに置きかえようという案です。
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)に積み立てていた人がマネーブリッジ利用に切り替える場合の具体例
仮につみたてNISAで「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」に毎月3万円つみたてていた人が、債券部分をマネーブリッジに置き換える場合、次のような手順になります。
- つみたてNISAで積み立てる金額を3万円から2.1万円に減らす
- つみたてNISAで積み立てる商品を株式100%の投資信託(eMAXIS Slimオールカントリー推奨)に変更する
- 余った9000円を毎月楽天銀行のマネーブリッジに積み立てる
こうすると毎月3万円のつみたてのうち、3割を安定資産に、7割をリスク資産に分配することは変わらないので、バランスファンドに投資するのと近い効果が期待できます。
さらにつみたてNISA枠に余裕ができるので、余剰資金がある方は追加で運用することができます。
その際は合わせてマネーブリッジに積み立てる金額も増やすことを忘れないでください。つみたて金額の3割は必ずマネーブリッジに入れる、などのルールで運用すればOKです。
マネーブリッジは無リスク資産置き場として優秀なので「楽天銀行マネーブリッジにデメリットは?金利100倍で低リスク。初心者の最初の一歩におすすめ」もあわせてご覧ください。
まとめ:つみたてNISAはポイントバックがお得な楽天証券を利用しよう
今回はリスクを抑えたい人向けにおすすめのバランスファンドとマネーブリッジを利用したリスクを抑える方法をご紹介しました。
おすすめバランスファンドをおさらいすると、次の2本です。
- 楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)
- eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
あまりにも元本割れが不安だという方は、本当に元本割れしても心が動じない少額からつみたてNISAを始めるのもおすすめです。
今は100円からでもつみたて投資ができる良い時代です。使えるものはフルで活用して賢く資産を築いていきましょう。
つみたてNISAをやるなら「楽天カード払いで積立をすると1%ポイント還元がもらえる楽天証券」が圧倒的にお得です。
1%コストを安くできると、長期の資産運用で有利に働きます。少しでもリターンを増やしたいので、僕もSBI証券から楽天証券のつみたてNISAへ移管をしました。
口座開設は少し面倒に感じるかもしれませんが、ノーリスクでリターンが増やせるので単純にやらないともったいないです。
今なら期間限定で楽天ポイントをもらえるキャンペーンも開催中です。
まだの口座をお持ちでない方は、お得なこのタイミングで申し込んでおきましょう。
CHECK! 【楽天証券】口座開設キャンペーン
楽天証券と他証券会社の比較は、こちらの記事をご覧ください。
出来るだけリスクをとりたくない人向けのおすすめファンドを教えろぽっぽ!