こんにちは、シータ(@tsumitate_theta)です。
「インデックス投資は暇だから個別株やってみたいな」
「米国株の調子がいいらしいけど実際のところどうなんだろう」
こんな方向けに、僕が実践している米国株投資の運用実績をご紹介します。
ただ、僕が実践しているの手法は「高配当戦略」でもなく「長期投資」でもない「成長株」「グロース投資」と呼ばれる日本ではマイナーな手法です。
成長株が不人気な理由は「最高値で買う」「損切りをする」という投資家心理的に非常にやりにくい行動をしなければいけないからです。
成長株が市場平均以上の高いリターンを出せるのは「一般投資家と真逆の行為をとるから」だと思います。
僕は成長株を初めて日が浅く、まだまだ勉強中の日々ですが、それでも強いマーケットの後押しがあり、高いリターンを出すことができています。
この記事では、僕のこれまでの成長株運用成績と投資ルールについて詳しくご紹介します。
【米国株】成長株の運用実績をブログで公開【年初来+96.37%】
成長株の月次リターンと年初来パフォーマンスの推移
(リターンは修正ディーツ法と呼ばれる現金入出金を調整した数字を使っています)
年月 | 月次 リターン | 年初来 リターン |
---|---|---|
2020年1月 | 8.21% | 8.21% |
2020年2月 | -13.13% | -6.00% |
2020年3月 | 0.00% | -6.00% |
2020年4月 | 10.36% | 3.74% |
2020年5月 | 8.03% | 12.07% |
2020年6月 | 5.72% | 18.49% |
2020年7月 | -2.22% | 15.86% |
2020年8月 | 21.46% | 40.72% |
2020年9月 | -7.95% | 29.53% |
2020年10月 | -2.21% | 26.67% |
2020年11月 | 55.02% | 96.37% |
2020年始まってから1ヶ月間は、ちょうどマーケットも強気相場に移行した時期も重なり、とても満足のいくリターンを出すことができました。
乱暴な言い方をしてしまうと「強気相場」で成長株投資をすれば、60点ぐらいの銘柄選定だったとしても、十分なリターンが出せるのではと思えるレベルです。
2020年2月はついにマーケットが急激ではすべての保有銘柄を損切りすることになり、3月は静観をしていましたが、4/2に相場の底打ちのサインが出たのでトレードを再開しました。
なんとか上昇トレンドに再びのることができたので、8月までに年初来40%超えまで利益を伸ばすことができました。
ただ、9月10月は大統領選挙とコロナ再拡大の影響を受けて、マーケットは下落。myPFもガッツリその影響を受けました。
でも、NASDAQでフォロースルー日がきた11月、大きな上昇銘柄を掴むことができたので年初来リターンが一気に96%まで上昇しました。
成長株の勝率・平均損益・ペイオフレシオ
自分の投資方法を振り返り、まずいところがあれば改善していくために、取引全体の成績を表す数字をKPIとしてチェックしています。
見ているKPIは以下のものです。
トレード集計 | クローズ |
---|---|
総トレード数 | 76 |
勝率 | 30.26% |
勝ちトレード 平均利益 | 17.99% |
負けトレード 平均損失 | -5.09% |
リスクリワード レシオ | 3.53 |
勝ちトレード 平均保有日数 | 37.70 |
負けトレード 平均保有日数 | 6.55 |
上記のKPIは、マーク・ミネルヴィニ先生の「株式トレード 基本と原則」で紹介されているものです。
投資の期待値は、勝率とペイオフレシオのバランスで決まるのでこれらの数字が悪化してきたら、自分の投資手法を改善する必要が出てきます。
いまのところ、悪くない結果が出せていると思います。
成長株の取引履歴
銘柄 | 購入日 | 決済日 | リターン |
---|---|---|---|
INMD | 2019/10/22 | 2020/1/3 | 19.06% |
DOCU | 2019/11/04 | 2019/11/15 | -0.53% |
BOOT | 2019/11/06 | 2020/1/7 | 20.23% |
PLMR | 2019/11/07 | 2019/12/23 | 19.92% |
FTNT | 2019/11/07 | 2020/1/18 | 26.92% |
AUDC | 2019/11/15 | 2020/1/24 | 21.65% |
PCTY | 2019/11/18 | 2020/1/21 | 25.26% |
INCY | 2019/11/21 | 2020/1/2 | -3.19% |
PAYC | 2019/11/21 | 2020/2/19 | 21.61% |
NMIH | 2019/12/04 | 2020/01/07 | -0.19% |
NOW | 2019/12/11 | 2020/02/20 | 27.45% |
OLED | 2019/12/26 | 2020/01/27 | -5.27% |
KL | 2020/01/03 | 2020/01/08 | -3.47% |
PLNT | 2020/01/07 | 2020/02/26 | -3.22% |
TEAM | 2020/01/07 | 2020/02/27 | 3.72% |
XP | 2020/01/22 | 2020/01/25 | -7.01% |
PLMR | 2020/02/04 | 2020/02/04 | -6.44% |
CHGG | 2020/02/07 | 2020/02/12 | -7.90% |
SQ | 2020/02/13 | 2020/02/24 | -8.13% |
NFLX | 2020/02/17 | 2020/02/25 | -7.00% |
NVDA | 2020/02/18 | 2020/02/24 | -8.19% |
AUDC | 2020/04/03 | 2020/04/14 | -4.41% |
VRTX | 2020/04/06 | 2020/04/16 | -1.95% |
NVDA | 2020/04/07 | 2020/04/07 | -7.00% |
DOCU | 2020/04/07 | 2020/05/27 | 26.79% |
REGN | 2020/04/13 | 2020/04/16 | 0.16% |
NFLX | 2020/04/13 | 2020/06/04 | 8.04% |
MSCI | 2020/04/14 | 2020/04/15 | -4.17% |
NVDA | 2020/04/14 | 2020/05/27 | 17.22% |
AMZN | 2020/04/14 | 2020/05/04 | -0.27% |
VEEV | 2020/04/15 | 2020/06/03 | 22.88% |
ZM | 2020/04/24 | 2020/04/24 | -7.22% |
NOW | 2020/05/04 | 2020/06/19 | 12.29% |
TEAM | 2020/05/28 | 2020/06/05 | -0.21% |
SQ | 2020/06/03 | 2020/06/10 | -0.76% |
GSX | 2020/06/03 | 2020/06/09 | -7.09% |
AMD | 2020/06/09 | 2020/06/12 | -7.00% |
XP | 2020/06/16 | 2020/06/29 | -0.29% |
CRWD | 2020/06/19 | 2020/06/29 | -5.62% |
S&P500は2020年2月19日に最高値を更新した後に、コロナウィルスの影響で株価は大暴落しています。
事前に決めていた「-7%損切りルール」と「利確ルール」により、2/27にはすべてのポジションが決済され、3月はノーポジションです。
相場が底打ちして、4/2にS&P500で「フォロースルー日」が確認されてからエントリーを再開しました。コロナ後の銘柄は今となってはそのまま持ち続けた方が20%以上の利益が出せているものが大半なので、ちょっと悔しい思いをしています。
僕の米国株の投資方針【CAN-SLIMをベースとしたグロース投資】
僕はウイリアム・オニール先生が開発したCAN-SLIMという成長株の値上がり益を狙う投資法で運用しています。
CAN-SLIMとは何か
CAN-SLIMの条件
- C 当期四半期利益:当期四半期のEPS成長率(前年同期比)が25%以上
- A 年間利益:年間EPS成長率が25%以上
- N 新製品・新経営陣・新高値:革新的な新商品を持っていたり、新経営陣に変わった企業を新高値を付けたときに買う
- S 需要と供給:小資本の小型株の方が値上がりも値下がりも早い。ブレイクアウト時に出来高急増銘柄を狙う
- L 先導株・停滞株:レラティブストレングス80以上
- I 機関投資家の保有:機関投資家による買いが増加している銘柄
- M 株式市場の方向:マーケットのトレンドに逆らわない。
ここで紹介している条件の他にも細かいポイントがいくつもあるので、詳細を知りたい方はオニール先生の本をぜひ読んでみてください。
「CAN-SLIM」は企業の中身をみるファンダメンタルとチャートの形状をみるテクニカルの両面から買う銘柄と買うタイミングを探るのが特徴です。
銘柄探しに必要なデータはオニール先生が作ったIBD(Investors Business Daily)や、macrotrends(過去10年分のEPS推移など)で確認できます。
IBDは有料コンテンツですが、株価指数に対する相対的な強さを表すレラティブストレングスなど一部無料で確認できるので、米国の成長株投資をやるなら一見の価値ありです。
僕の投資ルール
投資の期待値を決める4要素
- 何を買うか
- いつ買うか
- どのぐらい買うか
- いつ売るか
なので、一貫した成果を出すには上記を明確にしておくことが大切です。
ここでは僕の投資ルールを簡単にご紹介しますが、「何を買うか」についてはCAN-SLIMの条件を満たす銘柄なので明確です。
それ以外の部分についてご紹介します。
僕の投資ルール:いつ買うか
買うタイミングは日々振り返りと改善を続けていて、今実践中の方法は以下の2つです。
買うタイミング
- ベースをブレイクアウトしたとき
- ポケットピボットが発生したとき
上記はアップルの週足チャートですが、2018年10月に一度天井を打ち、株価が回復するまでに約1年がかかりました。この調整期間のことを「ベース」と呼びます。
「ベース」では「これまでの株価上昇により利益を出した人達の利益確定」が行われ、握力の弱い買い手がいなくなり(=つまり、売る人がいなくなる)、ベースを抜ける時の上昇はスムーズに行われると考えられています。
例えば、僕が実際にトレードしたINMD(インモード)のブレイクアウトはこんな感じです。
最高値を更新した日に出来高の上昇が伴っていると、機関投資家がその日に買っている可能性が高く、その後力強い上昇につながる可能性も高まります。
「ポケットピボット」とは次の条件を満たすときのことです。
ポケットピボットの条件
- 終値が50日移動平均の上にある
- 当日の出来高が、「過去10日間で下落した日のうち最大の出来高」を超えている
ポケットピボットは、オニール先生のもとで働いたギル・モラレスやクリス・キャッチャーが書いた「株式売買スクール」という本で紹介されています。
僕がポケットピボットで買ったのはTEAM(アトラシアン)はこんな感じでした。
上記の画像で「P」とマークがついている日がポケットピボットになります。
僕がポケットピボットの概念を初めて知ったのは2020年1月2日で、当時はTEAMが1/2にポケットピボットになっていたことに気がついていなかったため、次のポケットピボットである1/6のタイミングで買いを入れました。
ちょっとまだ結果は未知数ですが、その後にベースをブレイクアウトしてくれたので、ここでさらに買いますこともできました。
僕の投資ルール:どのぐらい買うか
「いつ買うか」よりも「どのぐらい買うか」の方が勝敗に与える影響は大きくなるので、慎重に決める必要があります。
現時点での僕のルールは、シンプルに以下のようにしています。
どのぐらい買うか
- 投資可能金額の最大で25%
例えば、100万円を投資資金として準備しているなら、1銘柄に対して投入する金額は25%にあたる「25万円」までに制限する、という感じです。
分散する銘柄の数を増やすと1銘柄の影響が薄れるので、損失が急激に増えるリスクを抑えることができますが、同時に期待リターンも下がってしまいます。
次で詳しくご紹介しますが、僕は「損失が-7%になったら損切りする」というルールを使っています。
「1銘柄の最大損失1.75%」という数字は「勝率40%、ペイオフレシオ3」でトレードできる場合、破産確率は0になります。
もしかすると、今後勝率やペイオフレシオがさらによくなるような場合はさらに集中させて3銘柄まで数を減らすこともあるかもしれませんが、現状では4銘柄を上限としています。
ただし、現在は「覚えたてのCAN-SLIM手法がうまくいくのかのテスト期間」として投資していて、検証期間を短くするため銘柄数を増やしています。
僕の投資ルール:いつ売るか
売るタイミングは「損失を限定する」ものと「利益を守る」ものの2種類があります。
「損失を限定する」はわかりやすく、以下のルールにしています。
損切をするタイミング
- 買値から7%価格が下落したら(強気相場)
- 買値から3.5%価格が下落したら(弱気相場)
マーケットの強さ、弱さによって損切り価格を切り替えるのがポイントです。弱気相場では急激な下落が起こることが予想されるため、損切りも早めにして対応します。
「利益を守る」ルールは以下です。
利確するタイミング
- 50日移動平均線を下回ったら
- 10日移動平均線を下回ったら(7週間10日移動平均線の上に残り続けた場合)
- 利益が20%を超えてクライマックストップが起きたら
- 利益が20%を超えて最大の下落が来たら
- 50日移動平均線が買値を上回ったら、損切の逆指値を買値に引き上げる
- 利益が20%を超えたら、20%に逆指値を置く(弱気相場)
現時点では50日移動平均線を下回ったら利確を基本ルールにしています。例外的に、7週間10日移動平均線を上回り続けた場合は、10日移動平均線を基準に利確します。
利益目標は20%にしていますが、そこに到達する前に50日移動平均線を下回ることもあり、その場合はそこで売却する流れです。
利益が伸びるフェーズでは急いで利確することがなくなり、下落時にはそれなりに素早く損切りができるようになるのでいい感じです。
それ以外は絶賛研究・調整中といった感じです。
まとめ:米国株投資をやるならSBI証券で始めよう
米国成長株は、企業分析やチャート学習に時間がかかるので、けして簡単なわけではありませんが、それを上回るメリットがあります。
米国成長株のメリット
- 短期間で高いリターンを期待できる
- 買い、売りのルールが明確
- 保有期間が短いため、改善サイクルを回しやすい
- 本格暴落の前に撤退することになるため、傷を最小限に抑えられる
僕も日々勉強と反省、改善の繰り返しですが、少しずつ規律がかたまり、成長していく自分も実感できるので、楽しくもあります。
もしそんな時間が捻出できそうな方であれば、ぜひ成長株投資もチャレンジしてみてください。
僕はコア資産をインデックス投資で運用しつつ、サテライトとしてこの成長株投資を楽しんでいます。
「インデックス投資は無難なんだけど、やることないから暇で退屈」なんて人にはもしかすると向いているかもしれません。
米国株をやるなら、ネット証券で最も手数料を安くできるSBI証券がおすすめです。
もし、SBI証券で銘柄の取り扱いがない場合はマネックス証券が良いです。
ともに「逆指値」が使えるので、有事の際の損失を最低限に抑えるために活躍してくれます。
僕はSBI証券をメインにしつつ、小型株はマネックス証券を活用して売買しています。
今なら期間限定キャンペーンも開催しているので、お得なこのタイミング口座開設しておくとよいと思います。
CHECK! SBI証券
CHECK! マネックス証券
米国株が買える証券会社の徹底比較はこちらの記事をご覧ください。