【米国株】成長株投資をやるなら最初に抑えておくべきリスク管理2選
2019年7月に行われたネット証券3社の米国株売買の最低手数料撤廃を加味して内容を最新へ更新しました。
こんにちは、100万円以上を米国株で運用しているシータ(@reuse_theta)です。
「米国株の証券会社でおすすめを知りたい」
「どういう観点で見ればいいかわからないからそのへんも知れると嬉しいな」
こんな方向けにアメリカ株(米国株)でおすすめの証券会社と選びポイントをご紹介します。
- 米国株を始めるときの証券会社を選ぶポイントがわかる
- 自分がどの証券会社で米国株を始めるべきかわかる
目次
米国株の証券会社を選ぶ3つのポイント
米国株の証券会社を選ぶポイントは次の3つです。
- 手数料
- 商品ラインナップ
- DRIP(配当金再投資)と特定口座対応
米国株証券会社の比較:手数料
- 売買手数料
主に購入代金にかかってくる手数料 - 為替手数料
日本円を米ドルへ交換するためにかかる手数料
売買手数料は「日本株」のときにもかかるものなので想像しやすいと思いますが、米国株では加えて「為替手数料」も発生します。
米国株は日本円そのままでは買えません。日本円を米ドルへ交換する必要があります。「為替手数料」は米ドルへの交換時に発生する手数料です。
この記事では次の5社を徹底比較します。
- SBI証券
ネット証券口座開設数No1の最大手 - 楽天証券
ネット証券口座開設数No2 - マネックス証券
ネット証券口座開設数No3 - サクソバンク
世界170カ国に展開する外資の証券会社 - PayPay証券(旧One Tap BUY)
新興勢力のスマホ証券代表
上記5社の「売買手数料」と「為替手数料」をまとめたものが次の表です。
証券会社 | 売買手数料 | 売買手数料 (最低) | 売買手数料 (最大) | 為替手数料 |
---|---|---|---|---|
楽天証券 | 0.45% | 5ドル 無料 | 20ドル | 25銭 |
マネックス証券 | 0.45% | 5ドル 無料 | 20ドル | 25銭 |
SBI証券 | 0.45% | 5ドル 無料 | 20ドル | 25銭 |
SBI証券 (SBIネット銀行 外貨積立) | 0.45% | 5ドル 無料 | 20ドル | 2銭 |
SBI証券 (SBIFX) | 0.45% | 5ドル 無料 | 20ドル | 0.27銭 |
サクソバンク | 0.20% | 5ドル | 15ドル | 0.20% |
ワンタップバイ (都度プラン) | 0.50% | - | - | 35銭 |
ワンタップバイ (定額プラン) | - | 980円 | 980円 | 35銭 |
売買手数料はサクソバンクが安い
売買手数料は「購入代金の何%」という単位で発生。手数料には「最低金額」と「最大金額」が設定されている証券会社が多いです。
5社の中で売買手数料最安は、2018年から日本での米国株サービスを開始したサクソバンクです。
- 最安はサクソバンク:0.2%(上限15ドル)
- ネット大手3社は横並び:0.45%(上限20ドル)
- PayPay証券(旧One Tap BUY)の都度プランは少額投資のとき有効
売買手数料で要注意なのは「最低手数料」が設定されていることです。
【2019年9月29日追記】
2019年7月にマネックス証券、楽天証券、SBI証券が一斉に「最低手数料5ドルから無料へ変更しました!
これにより3社では気軽に1株から米国株が買えるようになりました。最高ですね。きっかけを作ってくれた言い出しっぺのマネックス証券に感謝
手数料負けしない購入金額については「米国株(アメリカ株)で手数料負けしない売買金額は?【最低手数料は無料になりました】」で紹介しているので、手数料で損をしたくない方はぜひ一度ご覧ください。
為替手数料はSBI証券が最安
為替手数料についても「証券会社の中で米ドルに交換する」場合、ネット証券3社横並びなのですが、SBI証券に限り「住信SBIネット銀行」や「SBI FX」で米ドルを安く購入し、SBI証券内に持ち込むという裏技が可能です。
この裏技も含めた比較では、SBI証券の為替手数料が最安になります。
- 最安はSBI証券+SBI FXの組み合わせ:0.27銭
- 2位はSBI証券+住信SBIネット銀行「外貨積立」:2銭
- 3位はSBI証券+住信SBIネット銀行「外貨預金」:4銭
- 4位はサクソバンク:0.20%
「銭」でなく「%」なので特殊なパターン
1ドル=110円で換算すると22銭なので4位 - マネックス証券、楽天証券:25銭
- 最も高いのはPayPay証券(旧One Tap BUY):35銭
米国株の売買代金が1万円〜10万円以下の場合:常にSBI証券+住信SBIネット銀行「外貨積立」が最安
各社で1万円〜10万円の米国株を買うときの「売買手数料」と「為替手数料」の合計値を比較したものが次のグラフです。(為替レートは1ドル=110円として計算しています。)
なお、SBI FXは約110万円以上の購入でないと利用できないため、ここでは除外しています。
表にしたものがこちらです。
購入金額 | 楽天証券 マネックス証券 | SBI証券 +住信 | SBI証券 +住信積立 | サクソバンク | ワンタップバイ (都度) |
---|---|---|---|---|---|
¥10,000 | ¥68 | ¥49 | ¥47 | ¥570 | ¥82 |
¥20,000 | ¥135 | ¥97 | ¥94 | ¥590 | ¥163 |
¥30,000 | ¥203 | ¥146 | ¥140 | ¥610 | ¥245 |
¥40,000 | ¥270 | ¥194 | ¥187 | ¥630 | ¥326 |
¥50,000 | ¥338 | ¥243 | ¥234 | ¥650 | ¥408 |
¥60,000 | ¥405 | ¥292 | ¥281 | ¥670 | ¥489 |
¥70,000 | ¥473 | ¥340 | ¥328 | ¥690 | ¥571 |
¥80,000 | ¥541 | ¥389 | ¥374 | ¥710 | ¥652 |
¥90,000 | ¥608 | ¥438 | ¥421 | ¥730 | ¥734 |
¥100,000 | ¥676 | ¥486 | ¥468 | ¥750 | ¥816 |
最低手数料が設定されている「PayPay証券(旧One Tap BUY)」以外の証券会社は、5ドル(約550円)以上がスタートラインとなるため、7万円以下の購入ではPayPay証券(旧One Tap BUY)がリードしています。
かつては小額投資をウリとしていたPayPay証券(旧One Tap BUY)が10万円以下では有利でしたが、ネット証券3社が「最低手数料」を撤廃したため、SBI証券+SBIネット銀行外貨積立が最安に躍り出ました。
米国株の売買代金が10万円〜100万円以下の場合:サクソバンク証券orSBI証券+住信SBIネット銀行外貨積立が良い
同様に各社で10万円〜100万円の米国株を買うときの「売買手数料」と「為替手数料」の合計値を比較したものが次のグラフです。
表にしたものがこちらです。
購入金額 | 楽天証券 マネックス証券 | SBI証券 +住信 | SBI証券 +住信積立 | サクソバンク | ワンタップバイ (都度) | ワンタップバイ (定額) |
---|---|---|---|---|---|---|
¥100,000 | ¥676 | ¥486 | ¥468 | ¥750 | ¥816 | ¥1,297 |
¥200,000 | ¥1,351 | ¥972 | ¥936 | ¥950 | ¥1,631 | ¥1,614 |
¥300,000 | ¥2,027 | ¥1,459 | ¥1,404 | ¥1,199 | ¥2,447 | ¥1,932 |
¥400,000 | ¥2,703 | ¥1,945 | ¥1,872 | ¥1,598 | ¥3,262 | ¥2,249 |
¥488,000 | ¥3,298 | ¥2,373 | ¥2,284 | ¥1,950 | ¥3,980 | ¥2,528 |
¥600,000 | ¥3,561 | ¥2,418 | ¥2,309 | ¥2,398 | ¥4,894 | ¥2,883 |
¥700,000 | ¥3,787 | ¥2,454 | ¥2,327 | ¥2,797 | ¥5,709 | ¥3,200 |
¥800,000 | ¥4,014 | ¥2,491 | ¥2,345 | ¥3,197 | ¥6,525 | ¥3,517 |
¥900,000 | ¥4,241 | ¥2,527 | ¥2,364 | ¥3,450 | ¥7,340 | ¥3,835 |
¥1,000,000 | ¥4,468 | ¥2,564 | ¥2,382 | ¥3,650 | ¥8,156 | ¥4,152 |
売買手数料だけをみると「サクソバンク」が最安感を出していましたが、為替手数料も加味するとサクソバンクの最安域は限定的になるので注意してください。
最安をまとめると次のようになります。
- 10万〜20万:SBI証券+住信SBIネット銀行「外貨積立」
- 20万〜60万:サクソバンク
- 60万〜:SBI証券+住信SBIネット銀行「外貨積立」
米国株の売買代金が100万円以上の場合:SBI証券+SBI FXが最安
100万円以上の米国株を買うときの「売買手数料」と「為替手数料」の合計金額は次のグラフのとおりです。
表にしたものがこちらです。
購入金額 | 楽天証券 マネックス証券 | SBI証券 +住信 | SBI証券 +住信積立 | SBI証券 +FX | サクソバンク | ワンタップバイ (都度) | ワンタップバイ (定額) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
¥1,000,000 | ¥4,468 | ¥2,564 | ¥2,382 | ¥2,225 | ¥3,650 | ¥8,156 | ¥4,152 |
¥2,000,000 | ¥6,735 | ¥2,927 | ¥2,564 | ¥2,249 | ¥5,650 | ¥16,312 | ¥7,323 |
¥3,000,000 | ¥9,003 | ¥3,291 | ¥2,745 | ¥2,274 | ¥7,650 | ¥24,468 | ¥10,495 |
SBI FXは手数料最安ですが、唯一のデメリットは1万米ドル(約110万円)以上でなければ、米ドルを買えないことです。
「ボーナスなどのまとまったお金で一括投資をしたい」というときには活躍できるはずなので、頭の片隅においておくと良いと思います。
FXを知らない初心者のかたでも安全に米ドルを買えるように、実際に僕がSBI FXでドル転したときの手順を「SBI証券のFXでドル転!米国株売買の為替手数料を国内最安(0.2銭)にするやり方」でまとめているのでSBI FXを試して見たい方は一度ご覧になってみてください。
手数料のまとめ
購入金額ごとの手数料が最安になる証券会社はつぎのとおりです。
- 〜20万:SBI証券+住信SBIネット銀行「外貨積立」
- 20万〜60万:サクソバンク
- 60万〜100万:SBI証券+住信SBIネット銀行「外貨積立」
- 100万〜:SBI証券+SBI FX
米国株証券会社の比較:商品ラインナップ
5社の取扱銘柄数をまとめたのがこちらです。
証券会社 | 銘柄数 | 参考URL |
---|---|---|
SBI証券 | 2213 | 公式サイト |
楽天証券 | 2381 | 公式サイト |
マネックス証券 | 3554 | 公式サイト |
サクソバンク | 5943 | 公式サイト |
ワンタップバイ | 40 | 公式サイト |
※個別の銘柄については、上記公式サイトのリンクからご確認ください。
銘柄数でみると、PayPay証券(旧One Tap BUY)が最も少なく40銘柄です。最多はサクソバンクで約6000個の銘柄の取扱があります。
とはいえ、米国株で長期投資をする場合「上場したての勢いのある会社」より「有名な大手企業で長期に渡り成長を続けている会社」の方がふさわしいです。
「S&P500の銘柄に投資する」というレベルであれば、SBI証券の銘柄数でも十分に対応可能です。
PayPay証券(旧One Tap BUY)は、「自分で10銘柄ぐらい選びたい」ような人からすると、ちょっと物足りないかもしれません。
ただ、有名所の中から40銘柄が選出されているので「とりあえず始めてみたい」人にとっては無難な銘柄しかないので逆に安全とも言えます。
米国株証券会社の比較:DRIP(配当金再投資)と特定口座の対応
DRIPとは?【配当金を自動で再投資してくれる仕組み】
DRIPとは、Dividend Reinvestment Planの略で、株式から得られる配当金を自動で再投資してくれる仕組みです。
サクソバンク証券の説明では、次のように書かれています。
配当金再投資(DRIP)
デフォルトの支払形態は現金です。ただし、お客様は、株式での受け取りを選択することもできます。受け取り資格のある現金は、権利落ち日の保有高に基づいて、約定日に記帳されます。受け取り資格のある株式は、約定日付けで再投資率が確認された時点で割り当てられます。配当金再投資の場合、お客様は個々の証券レベルで、自動引落の指示を手作業で挿入することができます。
引用:米国株式取引ルール | サクソバンク証券
DRIPによるメリットは次のとおりです。
- 配当金を手動で再投資する手間をなくせる
- 再投資時の手数料が無料
- 配当金にかかる国内課税を繰り延べることができる(米国現地課税はかかる)
「DRIPなし」と「DRIPあり」ではもらえる配当金は20%も違います。
例えば、配当で100ドルもらえる銘柄を持っていた場合、受け取れる配当金は次のような違いが出てきます。
- DRIPなし:$71.7165($100 – $10 – $18.2835)
米国税金:$10 = 100ドル x 10%
国内税金:$18.2835 = (100ドル – 10ドル) x 20.315% - DRIPあり:$90
米国税金:$10 = 100ドル x 10%
国内課税:なし!
再投資に回せるお金が20%も違えば、将来のトータルリターンでは莫大な違いがでてきます。
DRIPと特定口座対応状況の比較
そんな「よだれが出るほど欲しくなるDRIP機能」ですが、各社の対応状況を比較してみます。
証券会社 | DRIP | 特定口座 |
---|---|---|
SBI証券 | × | ◯ |
楽天証券 | × | ◯ |
マネックス証券 | × | ◯ |
サクソバンク | ◯ | × |
ワンタップバイ | × | ◯ |
ご覧のとおり、国内の証券会社でDRIPに対応しているのは、サクソバンク証券1社のみです。
DRIPに対応しているというだけでサクソバンク証券は、口座開設をする価値は十分にあります。
ただし、同時にサクソバンク証券は次のようなデメリットがあります。
- 特定口座に対応していないので、自分で税金を計算して確定申告せねばならない
この部分は、「確定申告をしたことがない人」だけでなく、「確定申告をしたことがあっても、為替計算や配当金の確定申告をしたことがない人」にとっても、けっこう難しい問題だと思います。
米国株を始める最初の口座はSBI証券がおすすめ
ここまでの比較をまとめると、次のような方はSBI証券がおすすめです。
- 初めて米国株投資を始める方
- 手数料を最小に抑えたい方
- 有名な大手企業を対象に米国株で長期投資をしたい方
- 確定申告したくない方
SBI証券は、さすがはネット証券No1。総合力が高く、隙がないです。
手数料が最安水準なので、他社より有利に資産形成ができます。
米国株を初める最初の口座として万人におすすめできる証券会社です。
米国株を始めようとしているけどまだSBI証券の口座を持っていない方は、この機会に口座開設しておきましょう。
CHECK! SBI証券
高配当銘柄を中心に投資する人or確定申告が得意な人はサクソバンク証券がおすすめ
サクソバンク証券はこんな人におすすめです。
- 高配当銘柄を中心に投資する人
- とにかくDRIPを使いたい
- 確定申告に苦手意識がなく、特に苦にならない
- マイナーな銘柄に投資したい
最初の一歩としてはSBI証券に分がありますが、サクソバンク証券には「DRIP」という最強の武器があります。
確定申告に苦手意識を持たないような人なら、サクソバンク証券の利点を最大限に活かすことができそうです。
また、取扱銘柄数が多いのでマイナーな銘柄を狙いたい人にとっても良い証券会社になります。
僕もサクソバンクのDRIPを体験してみたいので、米国株のセカンド口座として使ってみようと思ってます。
【追記】
我慢できずサクソバンクで配当利回り8%を超えたMOを買ってしまいました。
我慢できずMO70株をサクソバンクで買ってしまった
・四半期ごとに1株あたり0.84ドルの配当
・70株の配当金は58.8ドル
・米国税金10%引かれて52.9ドル
・株価が52.9ドル以下ならDRIPで1株分自動で再投資これで四半期ごとに1株ずつ増える予定。やっぱり配当再投資はDRIPあるサクソバンクが最強かな🤤
— シータ@ブログ攻略中 (@reuse_theta) September 27, 2019
DRIPでどんな増え方になるかが今から楽しみです。
特定口座に対応するのは時間の問題なので、そうなると爆発的にサクソバンク証券の人気があがるかもしれません。
「DRIPを体験したい」「そのためなら確定申告もどんとこいだ!」という上級者の方は、サクソバンク証券にトライしてみてください。
CHECK! サクソバンク証券
【今はおすすめしない】少額で米国株を試したい人はPayPay証券(旧One Tap BUY)がおすすめ
ネット証券3社が売買の最低手数料を撤廃し小額でも手数料負けすることがなくなったため、現在はPayPay証券(旧One Tap BUY)は不要になりました。
PayPay証券(旧One Tap BUY)はこんな人におすすめです。
- とにかく少額で米国株を始めたい人
- とくに買いたい銘柄が決まっておらず、まだこだわりがない人
- スマホだけで米国株取引を完結させたい人
PayPay証券(旧One Tap BUY)は、取扱銘柄数が少ないのが弱点ですが、7万円以下の少額で米国株を買うときに手数料が最安になるのがメリットです。
最小は1,000円から米国株が買えるので、気軽に投資できるのもいいです。
「とにかく少額で米国株を試してみたい」そんな方はPayPay証券(旧One Tap BUY)を使ってみてください。
CHECK! PayPay証券(旧One Tap BUY)
まとめ:米国株を始めるなら手数料がお得なSBI証券で始めよう
米国株を始めるなら、手数料が他社安いSBI証券が総合的にみて万人におすすめです。
手数料が安いと、長期の資産形成で有利に働きます。少しでもリターンを増やしたいので、僕もSBI証券で米国株を始めました。
今なら期間限定でTポイントがもらえるキャンペーンが開催中です。
まだの口座をお持ちでない方は、お得なこのタイミングで申し込んでおきましょう。
CHECK! SBI証券【口座開設キャンペーン】