こんにちは、フリーランスになり小規模企業共済に加入したシータ(@tsumitate_theta)です。
わかりやすく教えてあげるね
この記事では個人事業主、法人オーナーの方向けに、小規模企業共済と確定拠出年金(iDeCo)のベストな受け取り方をご紹介します。
- 小規模企業共済とiDeCoを併用するときのベストな受け取り方がわかる
- 小規模企業共済とiDeCo、さらに退職金も受け取るときのベストな受け取り方がわかる
本当にiDeCoを始めるべきか?、運用商品の選び方、失敗しない受け取り方など、確定拠出年金の網羅的な情報は↓にまとめているのでぜひご覧ください。
目次
iDeCoは60歳に、小規模企業共済は65歳に受け取ると、節税効果が最大になる
結論から言うと「iDeCoと小規模企業共済の併用は可能」で最も税制上お得な受け取り方は「iDeCoは60歳に、小規模企業共済は65歳に受け取る」です。
- iDeCo:60歳に一括受け取り
- 小規模企業共済:65歳に一括受け取り
そもそも小規模企業共済とは
会社員は会社から退職金をもらえますが、自営業や法人役員は退職金制度がありません。
小規模企業共済は、そんな不遇な自営業、法人役員向けに節税しながら退職金を用意できるようにした制度です。
同じく、個人で老後資金を用意するための制度・確定拠出年金(iDeCo)とメリットもよく似ています。
- 掛け金は全額所得控除
- 受け取りは退職金扱いで大幅に税金が減る
- 低金利の貸付制度を利用できる
個人事業主や法人役員の人は、確定拠出年金(iDeCo)をやりながら、さらに小規模企業共済の拠出もできるから、会社員よりもさらに節税しながら老後に備えることができるんですね。
iDeCoと小規模企業共済を同年に受け取ると節税効果が薄れるので注意
そんな小規模企業共済ですが、iDeCoと同年に受け取ると節税効果が薄れるので注意が必要です。
iDeCoも小規模企業共済も一括で受け取るとき、退職金として税制上は扱われます。
同年に受け取ると、退職金は2つの収入の合計になり、退職所得控除はどちらか長い方の勤務(拠出)年数に統合されてしまいます。
- 退職金収入金額:確定拠出年金の一時金と退職金の合計
- 勤続年数:確定拠出年金の拠出年数と会社の金属年数、どちらか長い方を採用
参考:No.2735 同じ年に2か所以上から退職手当等が支払われるとき|国税庁
別々の退職所得控除がもらえることを期待してしまいますが、同じ年にもらうとそれができないので要注意です。
「確定拠出年金(iDeCo)と退職金は両方もらえる?税金は?ベストな受け取り方を徹底解説」で紹介した会社員の退職金と同じルールが、小規模企業共済でも当てはまります。
複数の退職金を受け取るとき、他にも以下のルールがあります。
- 複数の退職金を同年に受け取ると、税金が増える
- 確定拠出年金は、過去14年以内に他の退職金受け取りがある場合、税金が増える
- 退職金は、過去4年以内に他の退職金受け取りがある場合、税金が増える
- 複数の退職金を受けとると損をする
- もらう順番は確定拠出年金を1番最初にもらうと損しない
- 小規模企業共済は、確定拠出年金から5年以上後にもらうと損しない
複数の退職金をもらうケースの詳細は「「確定拠出年金(iDeCo)と退職金は両方もらえる?税金は?ベストな受け取り方を徹底解説」で計算方法含め解説しているので、参考にしてください。
法人役員は会社の退職金を組み合わせるとさらに節税できる
ここまでは個人事業主がメインの話でしたが、法人を持っている人は退職金も組み合わせてさらに節税ができます。
確定拠出年金、小規模企業共済、退職金の3つ、全てで退職所得控除を全額利用する方法です。
- 確定拠出年金:60歳に一括受け取り
- 小規模企業共済:65歳に一括受け取り
- 退職金:70歳に一括受け取り
参考:個人型確定拠出年金と小規模企業共済に加入している社長は退職金の支給時期に注意しよう | あなたのファイナンス用心棒 吉澤大ブログ
確定拠出年金&小規模企業共済&退職金のコンボがどれぐらいお得なのか計算してみる
例えば、以下のケースでどれだけお得になるのか考えてみます。
- 35歳に確定拠出年金を開始
- 40歳で会社員をやめ、小規模企業共済を開始
- 同じく40歳で法人立ち上げ、役員報酬をもらい始める
iDeCoを60歳、小規模企業共済を65歳、退職金を70歳で受け取る場合、退職所得控除に使われる勤続年数は以下のようになります。
- 確定拠出年金:25年
退職所得控除=1150万円 - 小規模企業共済:25年
退職所得控除=1150万円 - 退職金:30年
退職所得控除=1500万円
自分の法人を持っている人は、法人で企業型確定拠出年金に加入すれば、iDeCoでは月額23000円のところを月額55000円まで増やすことが可能です。
(iDeCoは社会保険料に変化はありませんが、企業型確定拠出年金は社会保険料も減額されるのでお得)
小規模企業共済は毎月70000円まで所得控除を受けつつ拠出できます。
この時の退職金にかかる税金は以下になります。
- 確定拠出年金:毎月55,000円を年利5%で25年運用
退職金:3,234万円
退職所得控除:1,150万円
退職金課税所得:1,042万円
(3,234万円 – 1,150万円)/2
税金:1,902,600円
1042万円x33%-1,536,000円 - 小規模企業共済:毎月70,000円で25年拠出
退職金:2,553万円
退職所得控除:1,150万円
退職金課税所得:701万円
(2,553万円 – 1,150万円)/2
税金:976,300円
701万円x23%-636,000円 - 法人の退職金:ざっくり3,000万とする
退職金:3,000万円
退職所得控除:1,500万円
退職金課税所得:750万円
(3,000万円 – 1,500万円)/2
税金:108,9000円
750万円x23%-636,000円
合計すると8,787万円ものお金を受け取っているのに、税金は397万円しかかからずに済みます。税率にすると4.5%。
退職金として受け取ることがいかにお得かが分かりますね。
もし、法人+個人事業の併用が可能で、事業も順調であれば是非トライしてみたいですね。
繰り返しになりますが、退職金の計算方法を詳しく知りたい方は「「確定拠出年金(iDeCo)と退職金は両方もらえる?税金は?ベストな受け取り方を徹底解説」で解説しているので、一度見てみてください。
注意点
小規模企業共済は個人事業の廃業として受け取り、退職金は法人で個人とは別事業を持ち70歳で廃業させて受け取る、など受け取り方に工夫が必要になるので、詳しくは税理士さんと相談の上、実行することをおすすめします。
まとめ:iDeCoはマネックス証券(中級者向け)かSBI証券(初心者向け)で始めよう
個人事業主、法人オーナー向けに小規模企業共済とiDeCo、退職金を併用した時のベストな受け取り方を解説しました。
おさらいすると以下のとおりです。
- 確定拠出年金:60歳に一括受け取り
- 小規模企業共済:65歳に一括受け取り
- 退職金:70歳に一括受け取り
受け取り方を誤ると無駄に税金が増えてしまうので、可能であれば5年間をあけて受け取るようにしましょう。
また、確定拠出年金はできる限り運用コストを抑えた金融機関と運用商品を選ぶことが、長期運用で利益を増やす秘訣です。
これからiDeCo口座を作る方は、業界最安水準の投資信託「eMAXIS Slimシリーズ」が買えるマネックス証券かSBI証券「セレクトプラン」で始めるのがおすすめです。
- マネックス証券 iDeCo:低コストかつ商品拡張性に優れる。長期運用にピッタリ
- SBI証券:初心者向けのiDeCoに最適。iDeCo以外も万能。全てが合格点
2018年5月からiDeCoの取り扱い商品上限数に35個の上限が設定されましたが、マネックス証券は将来低コストな商品が登場してもiDeCoラインナップへの拡充が期待できます。
僕も今の会社を退職したら、iDeCoはマネックス証券に移管するつもりです。
iDeCoで長期に渡り低コストな運用を続けたい方は、マネックス証券で始めましょう。
CHECK! マネックス証券 iDeCo
また、初心者の方はSBI証券がおすすめです。iDeCo以外の「つみたてNISA」「米国株」など全てにおいて平均点を超えていて優秀です。
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