こんにちは、企業型からiDeCoへ移換したシータ(@tsumitate_theta)です。
「イデコの年払いをしてみたいけど、何か気をつけなきゃいけないものはあるのかな」
「年払いの申し込みはどういう風にすればいいの?」
そんな方向けに僕が実際にハマってしまった失敗談をベースに、イデコを年払いに変更する場合の注意点をご紹介します。
- iDeCoの拠出金繰越のルールが分かる
- 付加保険料を納付している場合の拠出限度額が分かる
- iDeCoの各月拠出を自由自在に指定できるようになる
なお、「本当にiDeCoを始めるべきか?」「運用商品の選び方」「失敗しない受け取り方」など、確定拠出年金の網羅的な情報はこちらにまとめているのでぜひご覧ください。
目次
iDeCoの年払い(年単位拠出)とは?【掛金を月ごとに指定できる】
iDeCoの年払い(年単位拠出)とは、従来の毎月固定の掛け金ではなく、年間での限度額を超えない範囲で月ごとに掛け金の指定ができる制度です。
これにより、ボーナス時に多く払えるようになったり、後述する付加年金に加入している人でも上限ギリギリまで拠出できるようになります。
具体的には「加入者別掛金額登録・変更届」という用紙に毎月いくらかを拠出額を指定して金融機関に送ることになります。
今回僕は拠出額の指定方法を誤ってしまい、書類の差し戻しをもらったので、失敗談をシェアしたいと思います。
おさらい:iDeCoの拠出限度額
iDeCoの年払いは、拠出限度額が深く関係してくるので、事前知識として職種ごとに異なる拠出限度額をおさらいします。
- 自営業者:月額6.8万円(年額81.6万円)
- 会社に企業年金がない会社員:月額2.3万円(年額27.6万円)
- 企業型DCに加入している会社員:月額2.0万円(年額24万円)
- DBと企業型DCに加入している会社員:月額1.2万円(年額14.4万円)
- DBのみに加入している会社員:月額1.2万円(年額14.4万円)
- 公務員:月額1.2万円(年額14.4万円)
- 専業主婦:月額2.3万円(年額27.6万円)
僕は2019年7月から自営業になったので、iDeCoの拠出限度額は毎月68,000円で、年額では816,000円になります。
付加年金(付加保険料)を払っている場合は、毎月の限度額が減る
自営業向けの情報ですが、国民年金に加入している人は「付加保険料」として毎月400円追加で納付することができます。
付加年金は元本がたったの2年で回収できる利回り50%の奇跡の投資商品です。
既に投資経験がある方はそのすごさが分かると思いますが、米国債券で年利2%、株式で年利5%〜7%程度と言われているところ、付加年金はなんとまさかの年利50%です。それが死ぬまで続きます(笑)
限度額に話を戻します。iDeCoの拠出限度額は付加年金も合算した金額になるので要注意です。つまり、付加保険料を払っている人は、iDeCoの拠出限度額が減ります。
付加年金加入者のiDeCo拠出限度額は次のとおりです。
68,000円 – 400円 = 67,600円
iDeCoは1,000円単位での拠出になるので、毎月の拠出は67,000円(600円は切り捨て)が上限となります。
iDeCoの年払いに変更するときの注意点
僕の失敗談をベースに、iDeCoの年払いの拠出限度額の指定方法のすべてを紹介していきます。
マネックス証券からの差し戻し資料がめちゃくちゃわかりやすかったため、それを引用しつつ解説します。
僕がiDeCoの年払い申し込みで、実際に提出した資料はこちらです。
自慢していいと思うよ!
これに対して、マネックスからのお戻しはこちらです。
指摘内容は次の2点です
- 年の途中で加入した場合、加入月の拠出は0円と書く
- 付加保険料を払っている場合は、毎月67000円が上限で記載する
年の途中で加入した場合、加入月は0円と書く(知らんがな)
こんなルールがあるなんて正直知りませんでした。きっと毎月拠出の場合は意識しなくて良い部分なので引っかかることが少ないのだと思います。
- 7月に加入した場合、引落は8月になる
- 8月引落(7月分)の掛金額は0円と書く
うーん、これは盲点。最初に言ってよシリーズですね。
ちなみに0円となった7月分は翌月より後の月でまとめて拠出の指定ができるので、そこは安心してだいじょうぶです。
補足:年の途中、例えば7月に加入した場合は11月分までの5ヶ月分が年内拠出額となる
7月にiDeCoに加入したら、12月までの6ヶ月分を拠出できるものと思いがちですが、実は違います。
対象月の引落は翌月になるので、5ヶ月分までしか拠出できないので要注意です。
付加保険料を納付しているときの拠出限度額の考え方
付加保険料を納付しているときの月の限度額は67,000円
繰り返しになりますが、付加年金加入者のiDeCo拠出限度額は次のとおりです。
68,000円 – 400円 = 67,600円
iDeCoは1,000円単位での拠出になるので、毎月の拠出は67,000円が上限となります。
付加保険料を納付しているときの年間限度額は811,000円(804,000円じゃない)
一方、年間の拠出上限は67,000円x12ヶ月=804,000円とはならないので要注意です。
付加保険料を支払っている人の年間拠出限度額は次のとおりです。
67,600円 x 12ヶ月 = 811,200円
先程と同じく1,000円以下を切り捨てて、811,000円が年間拠出額となります。
毎月拠出だと804,000円が拠出上限ですが、年払いに買えると限度額ギリギリまで使えるのでお得です。
マネックスが教えてくれた月ごとの拠出金繰越の考え方
マネックス先生からのお戻し資料は次のとおりです。
「1ヶ月分の最低拠出金は5,000円、最大は67,600円」
もし、拠出金なしとすると上記の金額は翌月に繰り越されます。
「2ヶ月分をまとめて払う場合、最低拠出金は10,000円、最大は135,200円となる」
2ヶ月目に5000円だけとかはできません。
また「年始の初月にまとめて12ヶ月分を払う」なんてこともできません。
年払い(年単位拠出) は「各月にあらかじめ決められた拠出限度額があり、それを翌月に繰り越せる」というルールだからです。
僕もいろいろ知らないことがあって大変勉強になりました。
具体例で考える年払い(年単位拠出)の指定方法
ルールがだいたいわかってきたところで、具体例でより理解を深めていきたいと思います。
みていくのは次のようなケースです。
- 付加保険料ありの人が2ヶ月分をまとめて拠出する場合
- 付加保険料ありの人が複雑な拠出をする場合
- 毎月固定で納付済みの人が年の途中で年払いに切り替えた場合
付加保険料ありの人が2ヶ月分をまとめて拠出する場合
付加保険料ありの人が2ヶ月分をまとめて拠出する場合は、次のような計算になります。
- 一ヶ月分の拠出:68,000円 – 400円 = 67,600円
- 二ヶ月分の拠出:67,600円 x 2ヶ月 = 135,200円
- 1000円未満切捨:135,200円 – 200円 = 135,000円
上記の計算から135,000円が限度額になります。
付加保険料ありの人が複雑な拠出をする場合
最初に2ヶ月分をまとめて拠出し、次に3ヶ月分をまとめて拠出する場合をみてみます。
最初の2ヶ月分については、先程の例と同じ計算で135,000円が拠出限度額になります。
次の3ヶ月分の計算は次のとおりです。
- 一ヶ月分の拠出:68,000円 – 400円 = 67,600円
- 二ヶ月分の拠出:67,600円 x 3ヶ月 = 202,800円
- 前回繰越分の加算:202,800円 + 200円 = 203,000円
最初の2ヶ月分のときに1,000円未満で切り捨てられた200円が加算されるところがポイントです。
毎月固定で納付済みの人が年の途中で年払いに切り替えた場合
自営業の方は、原則的に付加保険料を納めた方がお得なのでこのケースに当てはまる人が多いのではと思います。
年の途中で切り替えたとしても、付加保険料支払いで制限されていた分を本来の限度額まで使い切ることは可能です。
上記は、6月に毎月定額払いから、年単位拠出に変更した場合の例です。
6月に年単位に変更すると、7月分の拠出(8月引落)から月ごとの支払い額を指定できます。
8月引落分で指定できる拠出限度額はつぎのとおりです。
- 1ヶ月あたりの繰越額:67,600円 – 67,000円 = 600円
- 7ヶ月分の繰越額合計:600円 x 7ヶ月 = 4,200円
- 8月引落分の限度額:67,600円 + 4,200円 = 71,800円
- 1,000円未満切捨:71,000円
すでにiDeCo加入済みの人は、年内であれば過去分までさかのぼって使い切れていない限度額をまとめて使えるのがポイントです。
まとめ:ネットができる人ならSBI証券かマネックス証券でiDeCoを始めよう
iDeCoの年払い(年単位拠出)で僕がハマった部分をベースに、具体的な月ごとの拠出金指定の方法をご紹介しました。
ここまで読み込んだ方は、きっと拠出金額指定はバッチリだと思います。
余裕のある月の拠出を厚めにするなどしつつ、限度額いっぱいまで使い切れるよう工夫してみると良いと思います!
また、iDeCoはネットが少しでも使える方であれば絶対にネット証券を利用する方がお得です。
これからiDeCo口座を作る方は、業界最安水準の投資信託「eMAXIS Slimシリーズ」が買えるマネックス証券かSBI証券「セレクトプラン」で始めるのがおすすめです。
- マネックス証券 iDeCo:低コストかつ商品拡張性に優れる。長期運用にピッタリ
- SBI証券:初心者向けのiDeCoに最適。iDeCo以外も万能。全てが合格点
2018年5月からiDeCoの取り扱い商品上限数に35個の上限が設定されましたが、マネックス証券は将来低コストな商品が登場してもiDeCoラインナップへの拡充が期待できます。
僕も今の会社を退職したら、iDeCoはマネックス証券に移管するつもりです。
iDeCoで長期に渡り低コストな運用を続けたい方は、マネックス証券で始めましょう。
CHECK! マネックス証券 iDeCo
また、初心者の方はSBI証券がおすすめです。iDeCo以外の「つみたてNISA」「米国株」など全てにおいて平均点を超えていて優秀です。
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