こんにちは、確定拠出年金で100万円以上を運用しているシータ(@tsumitate_theta)です。
「ゆうちょのiDeCoでおすすめ商品があれば知りたいな」
こんな投資初心者の方向けに、ゆうちょのiDeCoでおすすめの商品をご紹介します。
- iDeCoの商品の選び方が分かる
- ゆうちょのiDeCoでおすすめ商品が分かる
なお、「本当にiDeCoを始めるべきか?」「運用商品の選び方」「失敗しない受け取り方」など、確定拠出年金の網羅的な情報はこちらにまとめているのでぜひご覧ください。
目次
ゆうちょのiDeCo商品ラインナップは34本!
【2020年6月1日更新】
※元本保証商品を除く
iDeCoで商品を選ぶ5つのポイント
- 何度売買しても課税されないので気楽に選ぶ
- インデックスファンドから選ぶ(信託報酬0.5%以下から選ぶ)
- アセットクラスは全世界株式、先進国、新興国から選ぶ
- 各アセットクラスの中で信託報酬が安いものを選ぶ
- 純資産残高が一定以上に大きく、右肩上がりに増えているものを選ぶ
上記の5つのポイントを守って商品を選べば、iDeCoで大失敗する可能性を劇的に抑えられます。
ゆうちょのiDeCoでおすすめできる商品:DC外国株式インデックスファンドL
ファンド名 | DC外国株式インデックスファンドL |
---|---|
設定日 | 2003/01/15 |
商品種別 | インデックス投信 |
資産クラス | 先進国株式 |
対象インデックス | MSCI コクサイ・インデックス |
購入手数料 | 0% |
信託財産留保額 | 0.2% |
信託報酬 | 0.275% |
純資産総額 | 890.23億円 (2021/03/31) |
この商品を買える 主な金融機関 | ゆうちょ銀行 |
「DC外国株式インデックスファンドL」は、世界の時価総額の約8割を占める「先進国株式」へ投資できます。
「先進国株式」には、近年の経済成長をリードする米国も含まれるため、高いリターンが期待できます。
信託報酬は0.27%なので多少コストは高いですが、ゆうちょの「先進国株式」の中では最安です。
ゆうちょでイデコをやるなら、この商品ぐらいしか候補はないでしょう。
ゆうちょは預貯金、保険商品が多いけど、これだけは絶対に選ばないように気をつけよう
ゆうちょの預貯金、保険にあたる商品は次のものです。
商品名 | 信託報酬 |
---|---|
預貯金 確定拠出年金定額貯金 | - |
預貯金 確定拠出年金定期貯金(1年) | - |
預貯金 確定拠出年金定期貯金(3年) | - |
預貯金 確定拠出年金定期貯金(4年) | - |
預貯金 三井住友信託DC固定定期5年 | - |
預貯金 三井住友信託DC変動定期5年 | - |
預貯金 確定拠出年金専用定期預金「ベストテン」 | - |
預貯金 確定拠出年金通常貯金 | - |
簡易保険 据置確定拠出終身年金保険 | - |
実際のところ、iDeCoで預貯金・保険商品を保有している人は多いです。
2019年2月1日〜2月5日に行われたiDeCoアンケート調査によると、iDeCoの保有金融商品のうち48.4%が定期預金、14.2%が保険商品で運用されています。
参考:投資信託に関するアンケート調査報告書-2018年(平成30年)NISA、iDeCo等制度に関する調査) – 投資信託協会
元本保証商品のデメリットは「確定拠出年金(iDeCo)「元本保証」の5つのデメリットとおすすめ商品を紹介」で詳しく紹介しているので、現時点でなんとなく元本保証商品で運用してしまっている方は必ず目を通してみてください。
アクティブファンドは手数料が高いわりにリターンが振るわないことが多いので除外する。区別がつかなければ信託報酬0.5%以上のものを避ければOK
9割のアクティブファンドは、市場平均であるインデックスファンドにリターンで劣ると言われています。
アクティブファンドは銘柄選定のための企業調査など人件費や、株の売買を活発に行うため売買手数料がかさみやすく、インデックスファンドよりも費用(信託報酬)が高くなりがちです。
結果的に、費用以上のリターンが出せずにインデックスファンドに破れてしまいます。
そのため、インデックスファンドの中から運用商品を選ぶのが無難です。
アクティブファンドがインデックスファンドに勝てない理由は「アクティブファンドはなぜインデックスファンドに勝てないのか」で詳しく解説しているので、興味のある方はご覧ください。
もしアクティブファンドとインデックスファンドの違いがわからなければ、シンプルに「信託報酬が0.5%以上のものは買わない」と覚えておけばOKです。
信託報酬が0.5%を超えていたら、たとえインデックスファンドであったとしても費用が高すぎるため、選ぶ必要はありません。
この制約により、以下のファンドは候補から除外しましょう。
商品名 | 信託報酬 |
---|---|
国内債券 野村日本債券ファンド (確定拠出年金向け) | 年0.594%以内 |
先進国債券 ブラックロック・ワールド債券ファンド (為替ヘッジなし) | 年1.3824%以内 |
国内株式 ニッセイ日本株ファンド | 年1.0800% |
国内株式 DC・ダイワ・ジャパン・オープン (確定拠出年金専用ファンド) | 年1.6416% |
国内株式 フィデリティ・日本成長株・ファンド | 年1.6524% |
先進国株式 ステート・ストリートDC 外国株式インデックス・オープン | 年1.0260% |
長期でリターンを最大化するには株式が最善。債権、バランス型は避けよう
株式投資の権威、シーゲル教授は「株式投資の未来」の中で、株式、短期国債、長期国債、金、ドルの実質トータル・リターンを次のように示しています。
このグラフはインフレ調整後のトータルリターンです。
短期国債、長期国債も悪くはありませんが、株式のリターンと比べると見劣りします。株式のすごいところは200年という長期に渡り年率6.5%〜7%というリターンを維持し続けていることです。
「そんなこと言っても株式はリスクが高いからやだなぁ」と思われる方もいるかもしれません。
ですが、長期間保有すれば「債券」よりも「株式」の方がリスクが下がるとシーゲル教授は言っています。
シーゲル教授の「株式投資の未来」で紹介されている、保有期間別で株と債券のリスクの移り変わりを示したものがこちらです。
参考:株式投資の未来
保有期間が伸びるにつれて「株式」のリスクはどんどん下がっていき、20年になると債券のリスクと並びます。さらに30年までいくと債券の3/4程度までリスクが下がります。
よって、「株式」以外の以下のファンドは候補から外しましょう。
商品名 | 信託報酬 |
---|---|
バランス JP4資産バランスファンド(DC) | 年0.2052% 実質0.33156%程度 |
バランス 野村世界6資産分散投信(DC) 安定コース | 年0.3348% |
バランス 野村世界6資産分散投信(DC) インカムコース | 年0.3780% |
バランス 野村世界6資産分散投信(DC) 成長コース | 年0.4212% |
バランス リスク抑制世界8資産 バランスファンド(DC) | 年0.6372% |
バランス JP日米バランスファンド(DC) | 年0.2052% 実質0.44496%程度 |
バランス 野村資産設計ファンド(DC)2030 | 年0.4536% |
バランス 野村資産設計ファンド(DC)2040 | 年0.4536% |
バランス 野村資産設計ファンド(DC)2050 | 年0.4536% |
バランス MHAMスリーウェイオープン | 年0.9180% |
バランス ダ・ヴィンチ | 年2.1600% |
国内債券 日本債券インデックスファンド (個人型年金向け) | 年0.2700% |
先進国債券 海外債券インデックスファンド (個人型年金向け) | 年0.3046% |
国内リート Jリートインデックスファンド(DC) | 年0.5400% |
海外リート DIAM外国リート インデックスファンド <DC年金> | 年0.5724% |
少子高齢化による社会負担増、増税、労働人口減少を迎える日本は経済成長が鈍化する可能性が高く、日本株式はおすすめできない
日本は過去30年間、全く経済成長ができませんでした。これからは少子高齢化が加速していくので、労働生産人口は減り、消費は下火になっていきます。
高齢者が増えることで、莫大な社会保障費が必要になるので、税金や社会保険料の増加は避けられそうにありません。
そんな状況で、日本が世界経済をリードするだけの成果を上げるのは相当厳しいのではないかと個人的には思っています。
日本の将来についてはこちらの記事も一度ご覧ください。
よって、以下のファンドも候補から外しましょう。
商品名 | 信託報酬 |
---|---|
国内株式 TOPIXインデックスファンド (個人型年金向け) | 年0.2722% |
国内株式 ニッセイ日本株ファンド | 年1.0800% |
国内株式 DC・ダイワ・ジャパン・オープン (確定拠出年金専用ファンド) | 年1.6416% |
国内株式 フィデリティ・日本成長株・ファンド | 年1.6524% |
ゆうちょのiDeCoの手数料は?【ネット証券と比べると割高】
ゆうちょのiDeCoにかかる手数料と、手数料最安の部類になるSBI証券、マネックス証券の手数料を比較したのが次の表です。
項目 | ゆうちょ銀行 | SBI証券 | マネックス証券 |
---|---|---|---|
加入時 初期手数料 | ¥2,829 | ¥2,829 | ¥2,829 |
毎月の手数料 (拠出あり) | ¥430 | ¥171 | ¥171 |
毎月の手数料 (拠出なし) | ¥325 | ¥66 | ¥66 |
給付手数料 (1回あたり) | ¥440 | ¥440 | ¥440 |
還付手数料 (1回あたり) | ¥1,488 | ¥2,148 | ¥1,488 |
移管手数料 | 記載なし | ¥4,400 | ¥4,400 |
公式URL | 公式ページ | 公式ページ | 公式ページ |
SBI証券、マネックス証券と比べると毎月の手数料(拠出あり、拠出なし)が259円高くなっています。
実店舗を持つ金融機関は、店舗に人員を配置するためネット証券より人件費が多くかかります。
その分、費用が高くなりやすいことは覚えておきましょう。
ゆうちょのiDeCoの口コミ・評判は?
ネット証券のiDeCoと比べると商品の運用コストが高い
実は今回おすすめした「DC外国株式インデックスファンドL」も決して良い商品ではありません。
信託財産留保額が無料ではないからです。これはファンド売却時にお金がかかることを意味します。
一方、ネット証券には国内で最も手数料が安い優良商品が揃っています。
ネット証券を代表してSBI証券・マネックス証券とゆうちょの「主な資産クラスの最安商品」を比較したものが次の表です。
投資対象 | ゆうちょ | SBI証券 セレクトプラン | マネックス 証券 |
---|---|---|---|
先進国株式 | DC外国株式 インデックスファンドL 0.27% | eMAXIS Slim 先進国株式 0.107892% | eMAXIS Slim 先進国株式 0.107892% |
新興国株式 | 取り扱い なし | eMAXIS Slim 新興国株式 0.20412% | eMAXIS Slim 新興国株式 0.20412% |
全世界株式 | 取り扱い なし | eMAXIS Slim 全世界株式 (除く日本) 0.15336% | 取り扱い なし |
米国株式 | 取り扱い なし | eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) 0.162% | eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) 0.162% |
「eMAXIS Slimシリーズ」は国内でも信託報酬が最安水準の投資信託です。
SBI証券やマネックス証券では「eMAXIS Slimシリーズ」が買えます。
また、品揃えについてもゆうちょ銀行よりもSBI証券やマネックス証券の方が優れています。
マネックス証券はiDeCo商品数の上限に余裕があるので、将来低コストな商品が登場したとしても柔軟に対応できる
「確定拠出年金の商品が多すぎると投資家の商品選びが大変になるから、上限を35個にしよう」という取り決めが2018年5月1日からスタートしました。
参考:確定拠出年金制度等の一部を改正する法律の主な概要(平成30年5月1日施行) |厚生労働省
ネット証券各社のiDeCo商品は以下のようになっています。
項目 | SBI証券 オリジナル プラン | SBI証券 セレクト プラン | 楽天証券 | マネックス 証券 |
---|---|---|---|---|
商品数 | 63 (後に37へ) | 36 | 32 | 26 |
SBI証券のセレクトプランは低コストな商品が充実していますが、商品を追加する余力がないため将来の拡張性という面ではやや不安が残ります。
一方、マネックス証券は枠に余裕があるため、今後の新商品追加にも対応が可能です。
SBI証券ならiDeCoだけでなく、つみたてNISAや米国株まで万能。シンプルに1つの証券会社ですべてを運用できる
iDeCoの拡張性はマネックス証券に劣るものの、SBI証券ならiDeCoだけでなく、つみたてNISAや米国株も安い手数料と商品ラインナップが充実しています。
「iDeCoだけでなくつみたてNISAや米国株もやろうか考えている」「でも、証券口座を複数作るのは管理が大変そうだから避けたい」
こんな方は、多少のお得よりも「利便性」を優先して、SBI証券で口座を作ると幸せになれると思います。
まとめ:ネットができる人ならSBI証券かマネックス証券でiDeCoを始めよう
ゆうちょのiDeCoは32本の商品がありますが、その中で最もおすすめは「DC外国株式インデックスファンドL」です。
他の証券会社でもそのまま使えるiDeCoの商品選びのポイントもおさらいしておきます。
- 何度売買しても課税されないので気楽に選ぶ
- インデックスファンドから選ぶ(信託報酬0.5%以下から選ぶ)
- アセットクラスは全世界株式、先進国、新興国から選ぶ
- 各アセットクラスの中で信託報酬が安いものを選ぶ
- 純資産残高が一定以上に大きく、右肩上がりに増えているものを選ぶ
この記事では、ゆうちょのおすすめ商品をご紹介しましたが、ネットが少しでも使える方であれば絶対にネット証券を利用する方がお得です。
これからiDeCo口座を作る方は、業界最安水準の投資信託「eMAXIS Slimシリーズ」が買えるマネックス証券かSBI証券「セレクトプラン」で始めるのがおすすめです。
- マネックス証券 iDeCo:低コストかつ商品拡張性に優れる。長期運用にピッタリ
- SBI証券:初心者向けのiDeCoに最適。iDeCo以外も万能。全てが合格点
2018年5月からiDeCoの取り扱い商品上限数に35個の上限が設定されましたが、マネックス証券は将来低コストな商品が登場してもiDeCoラインナップへの拡充が期待できます。
僕も今の会社を退職したら、iDeCoはマネックス証券に移管するつもりです。
iDeCoで長期に渡り低コストな運用を続けたい方は、マネックス証券で始めましょう。
CHECK! マネックス証券 iDeCo
また、初心者の方はSBI証券がおすすめです。iDeCo以外の「つみたてNISA」「米国株」など全てにおいて平均点を超えていて優秀です。
「証券会社を切り替えて使うのが面倒。できるだけほったらかしがいい」と感じる方はSBI証券で始めましょう。(うちの妻もSBI証券を利用してます)
今なら期間限定でキャンペーンが開催中です。
CHECK! SBI証券
CHECK! iDeCoはこちらからどうぞ
その他の証券会社との比較はこちらの記事をご覧ください。