こんにちは、確定拠出年金で100万円を運用しているシータ(@tsumitate_theta)です。
マネックス証券のiDeCoは数少ない「eMAXIS Slimシリーズ」の取り扱いがある証券会社です。
「eMAXIS Slimシリーズ」は現時点で最も費用がかからない投資信託です。これらの投資信託を使わない手はありません。
【2020年6月2日追記】
2020年1月10日より、マネックス証券で待望のeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の取り扱いがスタートしました。初心者の方はこれ1本を積み立てるだけでOKです。
この記事では、そんなマネックス証券のiDeCoでおすすめの商品とあなたにふさわしい資産配分をご紹介します。
- 失敗しないideco商品の選び方が分かる
- マネックス証券のidecoで何を買えばいいか分かる
- あなたにあったideco資産配分が分かる
なお、本当にiDeCoを始めるべきか?、運用商品の選び方、失敗しない受け取り方など、確定拠出年金の網羅的な情報は↓にまとめているのでぜひご覧ください。
目次
マネックス証券のiDeCo商品ラインナップは26本
マネックス証券のiDeCoにはて26本の商品があります。
最新の商品ラインナップはこちらです。(定期預金商品は除外してます)
参考:個人型確定拠出年金 iDeCo(イデコ)商品一覧 │ マネックス証券
こうして見ると、量が多いので何を選べば良いかわからない人も多いと思いますが、安心してください。
正しい選び方をマスターすれば、ここから消去法で1本〜3本に絞り込めます。
失敗しないiDeCo商品の選び方
失敗しないiDeCo商品の選び方は次のとおりです。
- 何度売買しても課税されないので気楽に選ぶ
- インデックスファンドから選ぶ
- アセットクラスは新興国、先進国、全世界株式から選ぶ
- 各アセットクラスの中で信託報酬が安いものを選ぶ
- 純資産残高が一定以上に大きく、右肩上がりに増えているものを選ぶ
何度売買しても課税されないので気楽に選ぶ
iDeCoは60歳まで引き出せない代わりに、iDeCo口座の中で何度利益確定しても税金がかからないという非常に嬉しい特典があります。
なので、この特典の恩恵にあやかって何度も売買してOKです。
確定拠出年金は加入年数が長いほど受取金(60歳になってから受け取れるお金)にかかる税金が少なくなるので、なるべく早く加入するのがおすすめです。
金銭的に余裕があれば、まずは始めてから考えましょう。
インデックスファンドから選ぶ
iDeCoの銘柄は、インデックスファンドから選ぶようにしましょう。
インデックスファンドとは、「TOPIX」のような株価指数に連動する成果を狙う投資信託です。
反対に、「企業の調査・分析をして割安な銘柄を選定して利益を狙う」投資信託は、「アクティブファンド」と呼びます。
アクティブファンドは、市場平均を超える大きなリターンを得られる可能性がありますが、企業調査・分析のための費用や、銘柄売買を積極的に行うため売買手数料がかさみ、保有中の費用が高くなりがちで、インデックスファンドを上回る成果をあげられるのは20%以下にとどまります。
一方、インデックスファンドは市場平均どおりのリターンしか得られませんが、銘柄選定のミスが存在せず、手数料が安く、投資初心者でも無難に手堅いリターンを得られます。
インデックスファンドを選び、長期保有をするのが資産運用の王道です。
アセットクラスは新興国、先進国、全世界株式から選ぶ
次にiDeCoに向いているアセットクラスですが「アセットクラスって何?」という方は先にこちらの記事からご覧ください。
iDeCoは60歳まで積み立てたお金を引き出すことができません。そのため、必然的に長期投資になります。
長期投資であれば株価が減少するリスクは限りなく抑えられるため、リスク度外視のリターン全振りがおすすめです。
高いリターンが期待できるアセットクラスは、株式です。
- 先進国株式(リターンやや大)
- 新興国株式(リターン大)
- 全世界株式(リターン並)
「確定拠出年金(iDeCo)「元本保証」の5つのデメリットとおすすめ商品を紹介」でも紹介しましたが、間違っても「みずほDC定期預金」のような元本保証の商品だけは選ばないでください。
定期預金は最も安全に見えるかもしれませんが、60歳になるときに「日本円の価値が下がった」「インフレが進んだ」なんてことがあれば、実質価値が目減りすることになり、最も損をする選択になることもあり得ます。
むしろ、今後の日本の人口減少・少子高齢化を考えると日本円の価値が下がる可能性の方が高いとさえ思います。
日本が衰退したとしても、世界経済は2100年までは人口増化の恩恵を受けて成長が見込めます。
参考:United Nations Population Division | Department of Economic and Social Affairs
先進国株式・新興国株式に投資をして、日本にいながら世界経済の恩恵を受けるのが賢い選択になると思います。
各アセットクラスの中で信託報酬が安いものを選ぶ
長期投資において、信託報酬が利益に与えるインパクトは大きいです。
各アセットクラスの中で、できるだけ信託報酬が安いものを選ぶのが長期の資産運用の鉄則です。
信託報酬についてさらに詳しく知りたい方は、「信託報酬じゃわからない。投資信託の真の費用は実質コストで判断しよう」もあわせてご覧ください。
純資産残高が一定以上に大きく、右肩上がりに増えているものを選ぶ
投資信託の運用会社は純資産残高に対する割合で報酬を得ています。
純資産残高が少ないと、運営するために必要な利益が確保できず、投資信託を解散せねばならないこともあります。
投資信託の解散を「償還」と言いますが、償還は僕らの資産の運用効率を下げます。
償還されると強制的に利益が確定し、予期せぬ税金が発生するからです。税が発生すると福利効果が薄れてしまい、資産の増加スピードが遅くなってしまいます。
償還リスクを避けるために、純資産残高が十分にあり、右肩上がりになっている投資信託を選ぶといいです。
マネックス証券のiDeCo(イデコ)でおすすめの商品
先ほど紹介したとおり、iDeCoに向いているアセットクラスは以下の3つです。
- 全世界株式(リターン並)
- 先進国株式(リターンやや大)
- 新興国株式(リターン大)
全世界株式のおすすめ商品:eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
「投資をするのが初めてで右も左もよくわからないよ」という初心者の方であれば、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」がおすすめです。
これ1本で全世界の株式へバランスよく投資をしてくれるスグレモノです。
ファンド名 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
---|---|
設定日 | 2018/10/31 |
商品種別 | インデックス投信 |
資産クラス | MSCI ACWI Index |
購入手数料 | 0% |
信託財産留保額 | 0% |
信託報酬 | 0.1144% |
純資産総額 | 1346.58億円 (2021/03/31) |
この商品を買える 主な金融機関 | マネックス証券 |
- 全世界株式で信託報酬が最安
- 資産配分が市場ポートフォリオになってるからリバランスが不要(ほったらかしでOK!)
- eMAXIS Slimは信託報酬値下げ実績あり
全世界株式へ投資できる商品の中で信託報酬(手数料)が最安であり、これ1本で全世界へバランスよく投資ができちゃいます。
また、「リバランス」という資産配分を調整し直す面倒な作業が不要という理由でおすすめに選びました。
「人口減少・高齢化・増税の日本が経済成長するのか疑問。日本を除外した方がいいんじゃない?」という方なら「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」も良い選択肢になると思います。
eMAXIS Slimシリーズは値下げ実績も豊富なことで有名です。先日「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」も値下げを実施しました。
- 2019年8月9日: 0.15336%→0.1296%
- 2019年11月12日:0.132%→0.1144%
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は、他社から安いファンドが登場すると、上記のようにすかさず値下げ対応をしてくれる素晴らしいファンドです。
将来にわたり最低水準の運用コストを維持してくれる期待感があり、長期保有に心強いです。
リリース当初は純資産総額が増えていくのかが心配されていましたが、順調に増加しているのでまったく問題ありません。
初心者の方は「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」を選んでおけば間違いありません。
詳しくは「ついにeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)が登場!初心者はこれ1本を買えばいい」で解説しているので、初心者の方はぜひご覧ください。
先進国株式のおすすめ商品:eMAXIS Slim先進国株式インデックス
世界時価総額の大部分を占める「先進国株式」の資産クラスでは、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」をおすすめします。
基本情報はこちらです。
ファンド名 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス |
---|---|
設定日 | 2017/02/27 |
商品種別 | インデックス投信 |
資産クラス | 先進国株式 |
対象インデックス | MSCI コクサイ・インデックス |
購入手数料 | 0% |
信託財産留保額 | 0% |
信託報酬 | 0.1023% |
純資産総額 | 1835.3億円 (2021/03/31) |
この商品を買える 主な金融機関 | マネックス証券、SBI証券(セレクトプラン) |
- 先進国株式で信託報酬が最安
- 過去5回もの信託報酬値下げ実績がある
- 純資産総額は右肩上がり
信託報酬は先進国株式で最安。さらに他社が値下げすれば、間髪入れずeMAXIS Slimも値下げしてきた実績があります。
- 2017/10/02:
信託報酬0.216% → 0.2052% - 2017/11/10:
信託報酬0.2052% → 0.20412% - 2018/01/30:
信託報酬0.20412% → 0.11826% - 2018/07/25:
信託報酬0.11826% → 0.11772% - 2019/06/25:
信託報酬0.11772%→0.107892% - 2019/7/8:
純資産500億円突破に伴い、500億円以上の部分の信託報酬が0.10989%→0.10439% - 2019/12/27:
信託報酬0.10989% → 0.10615%
純資産総額も次のようにしっかりと右肩上がりになっていて安心感がありますね。
eMAXIS Slim先進国株式インデックスの実質コストや利回りなどの詳細は「eMAXIS Slim先進国株式インデックスの評価は?運用コストを抑えたい人に必須の1本」をご覧ください。
新興国株式:eMAXIS Slim新興国株式インデックス
今後20年で大きく成長が期待される「新興国株式」クラスでは、「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」をおすすめします。
基本情報はこちらです。
ファンド名 | eMAXIS Slim 新興国株式インデックス |
---|---|
設定日 | 2017/7/31 |
商品種別 | インデックス投信 |
資産クラス | 新興国株式 |
対象インデックス | MSCI Emerging Markets Index |
購入手数料 | 0% |
信託財産留保額 | 0% |
信託報酬 | 0.187% |
純資産総額 | 588.46億円 (2021/03/31) |
この商品を買える 主な金融機関 | マネックス証券、SBI証券(セレクトプラン) |
- 新興国株式で信託報酬が最安
- 過去3回、信託報酬値下げ実績がある
- 純資産総額は右肩上がり
新興国株式で信託報酬が最安です。過去3回の信託報酬値下げ実績もあります。今後の他社の値下げにも追従してくれることが期待できます。
- 2017/11/10:
信託報酬0.3672% → 0.36612% - 2017/12/13:
信託報酬0.36612% → 0.2052% - 2018/07/25:
信託報酬0.2052%% → 0.20412%
純資産総額も次のとおり右肩上がりですね。
マネックス証券のiDeCoでおすすめの資産配分・ポートフォリオ
ここからはあなたの資産運用レベルに応じて3種類の運用方法をご紹介します。
- 初心者:自分で資産配分を決めるのは難しい人
- 中級者:iDeCo内で資産配分を決められる人
- 上級者:iDeCo外も含めて資産配分できる人
あなたにマッチしたマッチした部分を読んで、運用方法の参考にして見てください。
それでは1つずつ見ていきましょう。
初心者:自分で資産配分を決めるのは難しい人
「自分で資産配分を決めるには不安だ」というあなたには、全世界の株式時価総額配分である「市場ポートフォリオ」に沿って資産配分をすることをおすすめします。
最近はざっくり「日本:先進国:新興国=10:80:10」程度の配分になっています。
(最新の全世界時価総額配分はmyINDEXで確認できます。)
参考:世界各国のPER・PBR・時価総額 (毎月更新) – myINDEX
上記の配分は「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」を1つ買うだけで実現できます。
- eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー):100%
しかも、ファンドの中で自動で配分調整をやってくれるから、本当に完全放置でOKです。
中級者:iDeCo内で資産配分を決められる人
iDeCo内での資産配分を自信を持って自分で決められる人には「eMAXIS Slim先進国株式」と「eMAXIS Slim新興国株式」を想い想いの配分で買って見ましょう。
初心者向けで紹介した「市場ポートフォリオ」に近い先進国:新興国=90:10をベースに、あなたの考える未来を少しだけ反映させるのがおすすめです。
もし、一度決めた資産配分で保有してみて後から何か違うなと思っても、iDeCoなら手数料無料で税金も0で好きなだけ資産配分の変更ができます。
臆せず、好きなだけ資産配分の調整をしてみましょう。
上級者:iDeCo外も含めて資産配分できる人
自分でiDeCo外のNISAや特定口座も含めて資産配分できる人は「eMAXIS Slim先進国株式」と「eMAXIS Slim新興国株式」で、自分の資産全体のアセットアロケーションを組みましょう。
選ぶときは、まず確定拠出年金の枠を先進国株式か新興国株式で埋めて、溢れた部分をNISA枠で使うようにします。
おすすめは口座全体で市場ポートフォリオになる、以下の配置です。
- iDeCo:先進国株式(米国株式) or 新興国株式を配置
- つみたてNISA:先進国株式(米国株式) or 新興国株式を配置
- 特定口座:その他(先進国株式/債券など)を配置
あとは、各資産クラスに好みのファンドで投資していけばOKです!
iDeCoは利益が非課税なのでいつでも好きなタイミングでリバランスができます。一度気軽にスタートしてみて、自分にあった配分を模索していくのも楽しいと思いますよ。
ちなみに僕は以下の資産配分(iDeCo以外も含む)で運用をしています。
- 先進国株式:90%
- 新興国株式:10%
最近はトランプの一言で新興国が潰されるのを何度も見てきたので、新興国の配分をさらに減らし、米国を増やそうかと思ってます
詳しくは「【2020年5月】インデックス投資の利回り実績とアセットアロケーションをブログで公開!」で紹介しているので、興味のある方はぜひご覧ください。
マネックス証券のiDeCoの評判は?【商品コストの面でとても優秀】
SBI証券、楽天証券、マネックス証券の各資産クラスごとの最安商品を比較したのが次の表です。
金融機関 | 全世界株式 | 先進国株式 | 新興国株式 | 米国株式 |
---|---|---|---|---|
マネックス証券 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) (0.1144%) | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス (0.1023%) | eMAXIS Slim 新興国株式インデックス (0.187%) | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) (0.0968%) |
SBI証券(セレクトプラン) | eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) (0.1144%) | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス (0.1023%) | eMAXIS Slim 新興国株式インデックス (0.187%) | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) (0.0968%) |
楽天証券 | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド (0.212%) | 楽天・全米株式インデックス・ファンド (0.162%) | インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式 (0.605%) | 楽天・全米株式インデックス・ファンド (0.162%) |
マネックス証券はすべての資産クラスで最安の商品が揃っています。
国内で唯一「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の取り扱いがあるので、初心者の方にも断然おすすめできる証券会社です。
他社とのiDeCo比較の詳細は「【2021年4月版】iDeCo(イデコ)の比較!手数料・商品からおすすめ金融機関を紹介!」をご覧ください。
まとめ:中級者以上の方のiDecoにはマネックス証券が最適
マネックス証券のiDeCoおすすめ商品と資産配分の考え方をご紹介しました。
iDeCoの商品選びで大切なことをおさらいします。
- 何度売買しても課税されないので気楽に選ぶ
- インデックスファンドから選ぶ
- アセットクラスは新興国、先進国、全世界株式から選ぶ
- 各アセットクラスの中で信託報酬が安いものを選ぶ
- 純資産残高が一定以上に大きく、右肩上がりに増えているものを選ぶ
マネックス証券では業界最低コストの「eMAXIS Slimシリーズ」の取り扱いがあるので、iDeCo商品もわかりやすくていいですね。
SBI証券の「セレクトプラン」でも「eMAXIS Slimシリーズ」を買うことができますが、あちらはiDeCoの商品上限35個を使い切っているため、今後新たに登場する低コスト商品を組み入れることができません。
その点、マネックス証券は26本でとどめているため、今後の拡張性にも優れています。
「自分で考えて投資信託を組み合わせたい」「目的に合わせて複数の証券会社を使い分けるのも楽しい」と言った中級者クラスの方は、マネックス証券が申し込みをしましょう。
CHECK! マネックス証券 iDeCo